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2010/03/25

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親指シフトを知っている人はどの位いるか。
http://tuba-expertus.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/i-06-9a4f.html

富士通の親指シフトなど、聞いたこともない人が大部分だろう。

まあ、実際に使っている人が少ないであろうことは確実ですが、「聞いたこともない」というレベルになるとどうでしょうか。私も確たる証拠があって言えるわけではないですが、最近の勝間和代さんの本の売れ行きからすると、百万単位で少なくとも見たり聞いたりしたことがある人はいるのではないかというのが私の推測です。

もちろん、親指シフトが生き延びていくためには、実際に使うユーザーとユーザーが使えるような環境を維持するような人たちが必要です。これまでのところ、この条件はなんとか満たされてきており、結果として親指シフトは30年間使い続けられています。

親指シフトの生存のキーとなるのは、親指シフトを見たり聞いたりした人が実際に使ってみたいと思い、実際に使ってみるようになることと、使える環境を維持するような努力が継続されることです。このために親指シフトのコミュニティーは努力をしなくてはいけないのです。

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コメント

同感です。あと、量販店の店頭にキーボードの展示などで一般の人が触れる環境がほしいですね。

投稿: 親指シフター | 2010/03/26 08:50

長年親指シフターであり、同時にATOK使いでもあります。
そのATOKについて2ちゃんねるでのやり取りを見ていると、ATOK自体の進歩を利用していないのではないのか?と思われるところが多々あります。

わたしは以前からATOK(最近は JUST Suite)を毎年更新しています。
そのために、毎年「ここを強化した」というジャストシステムの発表を読み、期待して試してから「たいして進歩していないね」と思うのが常であります。

IMEの現在の進化の方向は、変換精度を上げるために前後の文脈から変換するべき漢字を決定する、という方向を目指していますが、いまだ完全とはほど遠い状況です。

しかし、わたしの感覚ではATOKは着実にその方向に進化しつつあり、自動変換もほぼ実用になってきています。

しかし、2ちゃんねるや mixi などでは「こんな誤変換」というのがいつも採りあげられていて、IMEが全体として目指している「文脈から漢字を決定する」という考え方自体がユーザーに浸透していない、とも言えます。

さて、親指シフトとの関係で言うと、KB-661(コンパクトUSB)を使っていますが、ATOKのキーボード設定で、変換キーの機能を無しにしています。
変換できません。

だから、自動変換に頼らざるを得ない。

ところが、仮名で入力できるというのは、自動変換には大きく利くように感じます。

ローマ字で入力していくと、句読点間の全ての文字を入力してから句読点が入って、自動変換するというのはいささか苦しい。
結果的に文節変換になってしまうから、「文脈から自動変換」も遠ざけることになります。

つまり、IMEの進歩と日本語入力という観点では、かな入力が有効であり、かな入力同士を比べた場合には、親指シフトは優位である、というある種のひっくり返った現象が起きつつあるように感じます。

親指シフト否定論の大きなところが「ローマ字が共通」だったのですが、IMEの進歩は「ローマ字入力が不利」という問題を作るのかもしれません。

投稿: 酔うぞ | 2010/03/26 09:59

親指シフターさん

そうですね。やっぱり現物を見ないと分かりませんからね。だれか親指シフトの動態保存博物館(中古のオアシスをたくさん並べて自由に使えるようにしておく、練習ソフトを使えるようにしておく、といったことができれば最高なんですが・・・)でも作らないかな。ミュージアム・ショップの商品はキーボードだけとか(笑)。

酔うぞさん

自動変換に関しては、どうしても私と意見が合わない(笑)。私の主張のポイントは、日本語において漢字の表記をするかどうかは規範が弱く、ユーザーの選択に任されていると言っても過言ではないので、一律にルール化してはいけない、というものです。

だから同じ単語を同じ文章の中で同じ人が書いても、漢字にするかどうかは任意で良いと私は思っています。実際、私は文章の中に漢字が多く混じりすぎていて「文章が黒くなる」のがいやで、あえてひらがなを多くすることもあります。

まあ、こうしたことまで自動で判断してやれるようになったら、ある意味、すごいことかもしれないけど(笑)。

ローマ字入力だと自動変換との相性が悪いというのは、いまひとつ論旨がよく分かりません。直感的には、ローマ字入力でも一度はひらがなになっているから同じではないかという気がするのですが・・・。

投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2010/03/27 00:00

>自動変換に関しては、どうしても私と意見が合わない(笑)。

はははは、確かに。

真面目に言いますと、IME全体としては変換の高精度化ということでは、文脈解釈に向かっています。

これは、結局は自動変換の部分的な適用とか、完全自動変換への過程、といったところとも言えます。

一方、最近では無変換を使う人が相当減っていると思いますが、昔は無変換は変換範囲を限定するために必須でありました。
ここらを「文節変換・連文節変換」と言っていました。

無変換を使わないである程度長く入力してから変換してそれに修正を加える、という使い方も多いようです。
こういう使い方では、無変換は使わないのでしょうね。

そうなると、無変換を使わずに変換を多用する、というのが一番ありそうな形ですが、これと現在の自動変換はあまり違いがないように感じます。

その一方で、なるべく長いセンテンスを変換させた方が同音異義語の正しい選択、といったことには原理的に有効なはずで、技術的進歩という意味からは、これが良かろうと思うのです。

>同じ単語を同じ文章の中で同じ人が書いても、漢字にするかどうかは任意で良いと私は思っています。

この点はその通りだと思いますが、これは入力時点で選択できることなのでしょうか?
見直してから修正することが多いのではないでしょうか?

今のところ変換を全く使わないというのは不可能です。

自動変換のように文脈から正しい変換をするといっても、検索ボックスの入力とか、商品名などは正しい変換になるわけがない。

だから、ネット辞書をIMEに組み込む、なんてことになってきました。

わたしの考えでは、完全な自動変換はおそらくは全体効率がかなり下がることになるでしょう。

しかし、大半を自動変換にして、必要に応じて修正する、といった使い方にはなっていくのではないかな?と思います。

投稿: 酔うぞ | 2010/03/28 14:14

文脈解釈を高精度化していけば、誤変換がかなり減らせるであろうことは予想のつくことです。そういう意味では、ATOKが目指しているような方向は正しいでしょう。それでも完全に誤変換をなくすことは不可能で、それだからこそ、訂正ややり直しがやりやすいものであることが必要です。具体的には「後退」と「無変換」がこれに当たります。

「後退」キーについては繰り返し私は論じていて、主張としては、打ち間違いの多寡にかかわらず使いやすい場所にあることが必須であるというものです。

「無変換」キーについてはあまり詳しく論じたことはないのですが、「変換」キーと同等の重要性を持ち、かつ、「変換」キーとはある意味で逆のことをするのだから、心理的に「変換」キーと対称になるようにするのが自然だと思います。その意味で、親指シフトのように右左の親指で「変換・無変換」キーとするのはよく出来たインターフェースです。ちなみに、ワープロ専用機の頃の各社のキーボードを見ると、親指シフトでなくてもこのようになっているものが多かったようです。「変換キーなんてスペースバーでいいじゃない」と言うのは、まったくデタラメだと私は思います。

漢字を使うかどうかを入力時点で選択するかどうかについては、おっしゃる通り、見直しで修正するというのも一つの考え方です。このあたりは個人差が大きいのかなと思っています。

投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2010/03/31 22:00

▼ぎっちょんさん

  》 だれか親指シフトの動態保存博物館(中古の
  》 オアシスをたくさん並べて自由に使えるよう
  》 にしておく、

 以前、京都で自宅の一部を開放して[欧亜思州懐古館]というのをやっておられた方がいました。
 遊びにうかがったことがあります。ここには歴代のOASYSがもちろん動態保存されていました。今はもうおやめになりましたが…。
http://www.ykanda.jp/kaiko.htm

投稿: うずらまん | 2010/04/01 16:49

うずらまんさん、どうもありがとうございます。

やはり同じようなことを考える人はいるんですね。でも、私は家は狭いし、勝手にオフィスを使うわけにもいかないし・・・。

投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2010/04/01 21:24

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