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2009年11月の記事

2009/11/27

Re: ibus-anthyの不具合修正と新バージョン(@いくやの斬鉄日記)

もう少しのようだ。
http://blog.goo.ne.jp/ikunya/e/c34999f49717ea895d2b3c8593ea9acc

ibus-anthyの最新バージョンは9.10リリース前にテストして、1つ不具合を見つけたので採用を見送りましたが、11月20日に修正されたので、これを適用してjapanese-testersにアップロードしておきました。予測変換とか親指シフトを使いたい方は、こちらをテストしてみてください。

Linuxでの新しい日本語入力のフレームワークのibus-anthyについてです。ubuntu9.10で最初にインストールされるものでは親指シフトは使えなかった(Fedoraの方はできた)のですが、着々と進んでいるようです。

私自身はこのようなプログラムを作ったりする能力はないので、作ってくれる方に感謝するしかありません。正式にアップデートされるのが楽しみです。

ところで、日本語以外で親指シフトの実装は難しいですか。どなたか奇特な方はいませんか(笑)。

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Re: ポメラの新製品は、物書きがターゲットだそうだ(@telecom89)他1件

親指シフトの実現が難しい状況とは。
http://kuribayashi.way-nifty.com/blog/2009/11/post-55c5.html

さらにもう1つ。クローズドのシステムだから、親指シフト化は無理でしょう。「親指何とか」というソフトで、対応できたらいいのにね。

MacでUSキーボードで親指シフトはできない...のか?(@トキメかなくっちゃヤなんだもん!)
http://pinkysweetymomo.blog73.fc2.com/blog-entry-31.html

MacなのにJISキーボードなんて考えられない! と見た目を優先してしまい、
親指シフト化が難しいという切ない事態が発生しています。

どちらも親指シフトにすることが不可能ないしは困難な状況のようです。前者ではキーボードが固定であると同時に、ソフト的にも変更が効かないので親指シフトにすることは絶望的なようです。後者では、ノートパソコンでキーボードを簡単には取り替えることができない状況です。

これは現在デスクトップパソコンで親指シフトを実現しようとする際の状況とは大きく異なります。

まずキーボードというハードウェアについては、容易に交換ができます。専用キーボードや、そうでないにしても親指シフトをやりやすいキーボードを選べます。

またソフトウェアが開発されれば、親指シフトを使えるようになります。実際、ウィンドウズでもマッキントッシュでもリナックスでもそうしたソフトウェアは存在しています。

ここであげたような親指シフトが実現しにくい環境をどのようにしたら変えられるのか、現在は解決方法はないと言って良いでしょう。これを変えるためには、親指シフトがもう少し社会的な力を持たないと無理なのです。

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2009/11/20

Re: 親指シフト(補足)(@フォトリーディング de 人生革命!)

親指シフトにしなかった経緯。
http://blog.livedoor.jp/pr_master/archives/881031.html

先日書いた親指シフトの記事に対してトラックバックを頂きましたので、補足説明をしたいと思います

(今日の記事は、当初、上記ブログ記事にコメントするために作った文章ですが、長文のコメントで撥ねられてしまうので、改めて当ブログの記事としました。ぜひ、上記ブログ記事をご覧ください。)

私の記事へのレスポンスの形で新たに親指シフトの記事を書いていただきありがとうございます。

親指シフトを練習されて結果的には採用されなかった経緯を詳しく書いていただき感謝です。

もう親指シフトを採用されないと決められたのですから、これから私がもう一度それをひっくり返す様なことをいうつもりはありませんが(と言いつつ、もしもう一度親指シフトに挑戦しようとするなら大歓迎です(笑))、いくつか気づいたことがあります。これは、Mr.Aさんがこうしなかったからダメだったのだということではなく、これから親指シフトを使ってみようとする人に対して、どのような言い方をすれば良いかという私のメモの様なものです。改めて、詳しい経緯を書いていただいたことを感謝します。

最初はキーボードについてです。親指シフトは「親指シフトキーと文字キーの同時打鍵」という他の入力方法には無い技を使います。これは人が手指を動かしてするものですから、物理的に使いやすいものでなければいけません。この点から一番良いのは専用キーボードで、私も親指シフトをやろうという人に対しては極力、専用キーボードを試してほしいと願っています。もちろん、価格的にも高いし、環境によってはそれを採用することができない(例えばオフィスで持ち込みが制限されている)場合があることも承知の上でです。

お使いになっているDELLのキーボードは実際に使っていないので、確かなことは言えませんが、画像および書かれている親指シフトキーのアサインから判断すると、親指の動きが少し窮屈なようです。具体的には両親指が少し外側に行きすぎて、かつ、親指シフトキーが小さいため親指の位置の許容範囲が狭く、いくつかのキー(例えばアルファベットで言えばYやBのところ)はかなり手指を無理な形にしないといけません。これがストレスの原因になってはいないでしょうか。

あと、キーボードのタッチが硬めかどうかを気にする人も親指シフトユーザーにはいます。DELLのキーボード(他の機種のもの)を触った時に、結構硬いなと思った経験があります。親指シフトキーとの同時打鍵ではタッチが硬いキーボードは少しやりにくいと私も感じています。

二つ目は、親指シフトの練習中にローマ字入力と併用することの是非です。当初から親指シフトだけを使うようにして仕事などで困ってしまうことがあることは充分承知の上で、この問題を考えてみたいと思います。私のブログの記事へのコメントでもこれに対しては議論がかなりあります。実際、親指シフトでの入力がなかなか速くならないということがどの程度ストレスになるか、それが現行の入力方法とどの程度の比較をしているか、ということに関しては個人差がかなりあると思うので一概にどちらが好ましいかは言えないのかもしれません。ただ、遅い親指シフトを使った後に手慣れて速い方法を使い、「こんなはずではなかった」と思うようだったら、これは大きなストレスになると思います。そのように感じないようにするためにどうすれば良いかを学習者が選べばよいのかなと思います。

三つ目は、親指シフトに対する期待の大きさと内容の問題です。親指シフトの利点として入力が速いことはたいてい最初に言われます。勝間さんの本でもその点を一番に強調しているようです。親指シフトが他の入力方法に比べて速いのはおそらく間違いありません。ただし、それは結果としての話であって、私はどちらかといえば、ユーザーにとってより自然で使いやすいから速く入力しても大丈夫、と言った方が良いのではないかと感じています。

実際のところ、文字入力(特に自分の考えていることを文章化するようなケース)の速さは、いろいろなファクターによるわけで、ご指摘されている考えている時間やかな漢字変換の巧拙などにも影響されます。だから、打鍵数だけの比較で何割増しの速さで文章が書けるというのは少し言い過ぎであるとも言えます。ただ、こんなことをぐずぐず言ったら誰も親指シフトのことなど見向きもしないということにもなり兼ねないのが難しいところですが(笑)。

いずれにしても、親指シフトの本質的な良さは多くのユーザーが自然だと感じる方法であるということだと思います。このような言い方ではインパクトは無いだろうなとは思いつつも。

親指シフトユーザーは、頭で考えていることとそれをコンピューターで文章化する作業の間で引っかかることが少ないと良く言います。「延随から伸びた神経がそのまま画面に繋がってる」といった表現を使った人もいます。

Mr.Aさんがこのように感じられなかったのがどうしてかは私には分かりません。おそらく誰も分からないでしょう。でも親指シフトユーザーの間では上記のように感じる人が多いことは言っておきたいのです。

とりあえず(と言いながらずいぶん長くなってしまいましたが)、この記事に対する私の感想です。親指シフトの人柱(笑)になった経過を書いていただいたことに感謝して、以上が私のコメントです。

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2009/11/18

Re: 親指シフト(@フォトリーディング de 人生革命!)

親指シフトに移行しなかった人の経験。
http://blog.livedoor.jp/pr_master/archives/775933.html

まず、結論から言うと親指シフトを止めて、今まで通りのローマ字入力を使うことにしました

(中略)

しかし、何と言っても親指シフトを使っている時のストレスに耐えられなくなりました

それとともに、ローマ字入力を使った際の、「なんてスムーズに入力できることだろう」というハッピーな感覚

ローマ字入力に戻ると、親指シフトに戻るのが億劫になります

この方は2カ月間、親指シフトを試して結論的にはそれ以前に使っていたローマ字入力に戻ることとされました。

親指シフトを使うことがストレスとなるというのでしたら、それもしょうがないことかと思います。どんな道具でも使ってみて納得がいかなければ使う必要はありませんから。

ただ、親指シフトのセールスマンから見ると、この方の経験にはいくつか分からないことがあります。

例えば、親指シフトの実装の方法はどのようなものだったか、キーボードは専用か、そうでなければどのようなキーボードを使ったのか。親指シフトの練習はどの程度の頻度、密度でどのような方法で行ったのか。この間、それまでの入力方法とは併用していたか、もし併用していたなら、入力作業全体に対する割合はどの程度だったか。

今までの入力方法での入力速度はどの位で、親指シフトにしたらどの位になると期待していたのか。親指シフトに期待していたことは何だったのか、期待と現実のギャップはどこにあったのか。

こうした点は、親指シフトを売り込もうとする場合にそれが成功するかどうかを判断する重要な指標となるというのが私の考えていることです。

反対に言えば、こうした点について必要な情報が不足している場合は売り込みがうまくいかない場合が多い気がします。

親指シフトを試したいという人がいるのは大変ありがたいことです。そうした人は貴重です。それならばそうした人がすくなくとも期待と実現できることのギャップに驚くことがないよう、必要な情報をきちんと把握しておくことは大事なのです。

以上の一般論を踏まえた上で、私やウェブ上で見る他の方の経験、さらには物事の学習に関して一般に言われている理論などをまとめると、親指シフトの練習については次のようにするのが良いと思います。これに関しては、皆さんの経験にもとづくコメントなどいただければ幸いです。

何か新しい技術を習得しようとする場合、難しいのは一番最初です。これは、最初は成果の伸びが遅く、習得の実感を得ることができないため、練習のモチベーションにも影響を与えるという可能性があるからです。

だから、最初の時期をなるべく早く通過してしまうことが学習の効率を上げるためには効果的と考えられます。そのためには、練習に集中できるなるべく良い環境を用意し、ある程度の頻度と密度で練習することが良いと考えられます。

親指シフトの練習で言えば、親指シフトに適したハード・ソフトの環境を整えることが役立ちます。できれば専用キーボード、それが可能でなくてもなるべく親指シフトにし易いキーボードを選択した方が良いでしょう。

最初は成果の伸びがあまり期待できませんから、そのことが練習をする気をディスカレッジしないように、スムーズに使えている現行の入力方式との併用は控えた方が良いと思われます。

そして、しかるべき頻度と密度で、例えば毎日30分ずつの練習を2回、毎日続けることが良いでしょう。

練習のためのソフトとしては「親指シフト練習」のような、段階を経て容易なものから難度が高いものに移っていくもの、そして成果が分かりやすい形(例えば一分間あたりの入力文字数)で示されるものが良いと思われます。

私の個人的経験で言えば一分当たり100字程度の打鍵ができるようになると、スムーズに入力できるようになったという実感が出てくる気がします。それまでもっと速い速度で入力していたとしても、このレベルなら「使いやすさ」が感覚的に感じられると思います。そうなればしめたものです。

一回の売り込みで失敗しても、それを次の売り込みにどのように活かしていくかを考えるのがセールスマンの腕です。親指シフトコミュニティー全体でこうしたセールスマンシップを持つことが大事だと私は思います。

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2009/11/15

Re: 親指シフトの話(@エリオンの愛のカレイドスコープ)他3件

親指シフトを使い続けられるか。
http://elion.exblog.jp/12307357/

私自身は、25年にわたってこのOasysシリーズを使い続けていました。

のべ20台以上使ったと思います。新機種が出るたびに買い換えていましたから。

会社を経営していた時は社員全員が各1台、計8台使っていました。

(中略)

泣く泣く、私はWord派に転向。

親指シフトの話(2)(@エリオンの愛のカレイドスコープ)
http://elion.exblog.jp/12311607/

ということで、Word派に転向したのはいいのですが、なにしろ20年以上Oasysの親指日本語入力システムを使ってきたために、なかなか慣れることができません。

実はかれこれ6年ほど経つ今でも、まともには使いこなすには至っていないんです。

(中略)

でも、仕方がない、どうしようもないんだと諦めていました。

しかし、この間、ひょんなことから、専用のソフトとキーボードを買って、PCに繫ぐと、Wordでも親指日本語入力ができることを知りました。

本当に嬉しかったですね。

親指シフトの話(3)(@エリオンの愛のカレイドスコープ)
http://elion.exblog.jp/12317502/

昨日書いたようにWordでもソフトをインストールすれば、親指入力が可能です。

引用が長くなってしまいましたが、長い間親指シフトのOASYSを使っていた方が、仕事の都合でウィンドウズのPCに移行し、ワープロソフトもワードを使うようになり、親指シフトを使えなくなったという話です。

この方のように、ワープロ専用機からパソコンに移行した時に親指シフトをあきらめざるを得なかった方は結構多いようです。ブログでもそのような経験を書かれている方をよくみます。

オフィスの文章作成がワープロ専用機からパソコンに替わっていったときに、親指シフトを使える環境がどの程度用意されていたのか、きちんと調べたことは無いので分かりませんが、上記のような方が多いことからすると、少なくとも積極的にパソコンでも親指シフトを使うように勧めていたということはないようです。

振り返ってみるとこれは大変残念なことでした。もちろん、新製品の開発や販売というのは大きな経営判断ですから、親指シフトのことだけを考えていれば良いわけではないわけでしょう。

日本語入力コンソーシアムの設立など親指シフトの普及のための動きもあったわけですが、結果的には残念ながら多くの人がパソコンに移ったときに親指シフトを捨てざるを得ませんでした。

それでも、再び親指シフトに戻ってくる人もいるわけです。こうした人に対して「お帰りなさい」と言える環境をいつも用意しておくことが親指シフトのコミュニティーのやらなければならないことだと思います。

あと20年は親指シフトで戦える、、、はず(@顔のない旅行者の日記)
http://kaononairyokousha.blog95.fc2.com/blog-entry-275.html

全部で12個。

これだけあれば、PS/2とUSBの規格が存続する限り、親指シフトは使い続けられるだろう。

親指シフトは少数派ですので、キーボードの選択も限られます。それもいつ生産中止になるか分からない状況ですので、親指シフトを使えるようにするためにはいろいろな策が必要になります。

上記の方は入手できるうちに親指シフトキーボードをそれなりの数だけ用意しています。確かにこれだけあればあと20年は大丈夫かもしれません。

でも、その様にしていても、大きな技術的変更があれば役に立たなくなる可能性がないわけではありません。上記引用でも「PS/2とUSBの規格が存続する限り」という限定が付いていることに留意すべきでしょう。

ただ、親指シフトの歴史を見ればこれまでもこうした規格の変化などに何とか対応してきています。もちろん、そのためにはユーザーや開発者などの親指シフトコミュニティーの努力があったのだと思います。

だから、今後も親指シフトが使えるようであるためには、個人でできることはやっておくのとともに、社会として親指シフトを支えなければならないのだと私は考えます。

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2009/11/14

Re: AZIK に興味(@パソコン・メモメモ備忘録)

キーボード入力の使いやすさの評価はどのようにすれば良いか。
http://d.hatena.ne.jp/umonist/20091113/p1

キー 入力速度の評価で、打鍵数だけではなく、各指の移動についても考慮(単純な距離だけでは駄目そうだが)するのはいい考えかと思う。あるキーからあるキーに 移動するのにかかる時間や、失敗率を考慮することは重要そうだ。後、両手を並列に動かすことも考えないといけない。一大研究はできそう(すでになされてい るのかな)。カナ入力と親指シフトとAZIK で速度比較するとどれなんだろうなぁ。熟練度にもよるとは思うが。

キー ボードによる文字入力の使いやすさを分かりやすい形で評価することは結構難しい課題です。なぜかといえば、成果物(文章)を得るためのプロセスにはさまざ まな技術がかかわるからです。ざっと考えただけでも、キーボードの配列やかな漢字変換の優劣などが関係することは確かでしょう。

こうした中で、キーボードについてだけ評価する方法を考えるのは容易ではありません。実際にそれなりの人数で使ってみて比較するといっても、キーボード以外の要因をコントロールした上でとなると比較実験の設計は難しい気がします。

例えば、パーソナルワープロ専用機はなやかりしころにあったワープロコンテストでは親指シフトは常に上位の成績でした。例えば親指シフト普及のための団体の日本語入力コンソーシアムのサイトにある文書http://nicola.sunicom.co.jp/spec/demand.htmでは、そのような記述があります(「(3)NICOLA配列キーボードの実績 1 ワープロコンテスト」参照)。これに対しても、キーボード配列の違いだけでなくかな漢字変換のやり方が関係しているのではないかとの見方もあります。

キーボード以外の条件をなるべく揃えて比較した結果は上記の文書中にある「(2)NICOLAキーボードによる入力速度 1 練習時間別入力測定調査(1983年)」があり、それでは親指シフトが他の入力方法に比べて優位であることが示されています。

上記のような比較方法はいずれにしても設計が難しく、コストもかかることは容易に予想されます。実際、こうした比較はその後あまりされていないようです。

比較方法のもう一つのアプローチとしては、理論的なモデルをつくり、それで比較するというものがあります。この場合、そのモデルの理論的、実際的な妥当性をきちんと詰めないといけないし、使われるパラメーターについても吟味が必要です。

こうした難しさがある一方で、理論的モデルは基本的に机上でつくることができ、柔軟に変更ができるので、さまざまなモデルで試すことができます。これは大きな利点で、特にプロトタイプ的な新しい方法の評価では威力を発揮します。

このような方法による親指シフトの評価としては、同じ文章を入力するのに必要な打鍵数の比較があります。前述の日本語入力コンソーシアムの文書でも 「表2」では、親指シフトでの打鍵数を1とすると、JISかな入力では1.1、ローマ字入力では1.7と差があることが示されています。

これは妥当な結果ですが、それでも打鍵数以外の事項が考慮されていないという議論はあります。評価のモデルとしてはやや単純化しすぎているという指摘であり、私ももっともなところがあると思っています。

最初の引用にあるような指の移動距離を一つの指標としてみる試みは、手前味噌ではありますが私も考えてみました。
キーボードによる文章入力の容易さ比較のための方法論試案
キーボードによる文章入力の容易さ比較のための方法論試案(2)
キーボードによる文章入力の容易さ比較のための方法論試案(3)(付論)エクセルファイル解説

まだ方法論的には洗練されていませんが、新しい視点を一つ付け加えられたと思っています。これまた手前味噌のものですが、私の考えた「親指シフトキーボードによるアラビア語入力方法試案(文字のキーへの割り付け)」でもこの評価方法を使っています。

良い刃物をつくるには良い砥石が必要です。もちろん刃物の評価は実際に使ってみてみないと分かりませんが、良い砥石で磨かれたものでないと良い刃物はできません。評価方法というものは刃物に対する砥石のようなものであると私は思っています。良い刃物をつくるためにも良い砥石を用意することは大切なことです。

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2009/11/13

Re: Thu, Nov 12(@arisaneの日記)

親指シフトをつぶやく。
http://d.hatena.ne.jp/arisane/20091112/1258049369

#  15:18  左シフトで同時打鍵すると濁音になるのが特徴 - NICOLA規格のかな部分 [EeePC]
# 15:17  親指シフトキーボード ニコラ規格? [EeePC]

最近twitterというのがはやっているようです。私は使っていないのでどんな感じなのか分からないのですが、結構頻繁に書き込みをしている人もいるようです。

そうした中でも親指シフトに関することを書いているのを時々見るようになりました。

twitterではそれぞれの書き込みが140字以内という制限があるそうなので、一回にそんなに大量の文章を打ち込むわけではありません。だからそれだけでは親指シフトを使うメリットはそんなに多くないのかもしれません。

また親指シフトのことをつぶやいているからといって親指シフトを使っているかどうかは分からないわけで、そういう意味ではtwitterで親指シフトのことをよく見るようになったからといって親指シフトが普及してきているというわけでもありません。

とはいえ、親指シフトに関する言及が多くなるのは親指シフトユーザーとしてはうれしいことです。

ところで、上記のつぶやきでは少し間違ったことがあります。親指シフトユーザーは気づいたでしょうか?

親指シフトで濁音を出すには、「文字キーと反対側の手の親指シフトキーを同時に押す(親指シフト用語ではクロスシフト)」が正解です。

この間違いは実は別のものにもありました。

Ken Lunde, "CJKV Information Processing (2nd Edition)"の334~335ページに親指シフトのことが説明されています。そこに次のような表現があります。

The left thumb-shift key converts the default character into the version that includes the dakuten.

この間違いを著者に指摘したら、すぐに返事が返ってきて次の版では訂正するということでした。

つぶやきにしろ本にしろ、親指シフトへの言及があることはうれしいものです。親指シフトは何かということさえなかなか知ってもらえることは難しいからです。

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2009/11/06

Re: 2009-11-05(@日記)

親指シフトが使えないのは。
http://d.hatena.ne.jp/kyounoryaku/20091105

我が家は一貫して文豪だったので親指シフトは経験ございません(キリッRT @bsakatu: @hem つ「親指シフト」

「文豪」というのは、日本電気が製造していたワープロ専用機のブランドです。ここで書かれていることから分かるように、文豪では親指シフトを採用しませんでした。ワープロ専用機の時代は、親指シフトが使えるワープロといえば事実上、富士通のOASYSだけでした。

このため、例えば文豪がOASYSに比べて機能的に優れているから使いたいと思ったら、親指シフトはあきらめざるを得ませんでした。これがワープロ専用機時代のルールでした。

今、親指シフトを使おうと思えば、キーボードが固定されているノートパソコンを除けば、ウィンドウズでも、マッキントッシュでも、リナックスでも実用的に使える環境があります。つまり、事実上すべてのパソコンで親指シフトは使用可能なのです。

親指シフトは、コンピューターを使った文字入力というOSの枠を超えて必要な基礎的な技術です。だから、親指シフトユーザーにとっては、どのようなOSを持ったパソコンでも使えるようにしたいのは当然の理屈なのです。それが実際に実現されている現在は親指シフトにとって大変良い時代と言って良いでしょう。たとえ実際の使用者のシェアがきわめて少なくてもです。

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2009/11/05

Re: やったぜ、親指シフターに朗報ですぜっ(@じょーもん隠れ里)

親指シフトが使えると・・・。
http://blog.goo.ne.jp/jomon-dokusyo/e/6eef026c1f52f714ac2fa0950a86bc85

で、設定をですね、仕事の合間にちょこちょこ見てたら、なんとっっっっっ

「親指シフト」
ってのがあったんですよ。

感動したっ   マジでっっっ

これはぜひオリジナルのブログを見てください。あなたも感動できます(笑)。

親指シフトに関してこんなに熱い気持ちになれるなんて、使ったことがない人には分からないんでしょうね。まあ、これが過ぎると敬遠される原因にもなりかねないこともありますが。

本当は、親指シフトが使えることが普通になっていちいち感動していられない、というくらいになったら良いんですけどね。

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2009/11/03

Re: 11月 1日のつぶやき~小林カツ代さんと間違われるわけなど(@勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!)他1件

親指シフトの良さが分かるにはどの位の時間がかかるか。
http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/private/2009/11/11-1-b0b3.html

親指シフト、絶対よいと思います。難点は慣れるのに時間がかかること。私の場合、親指シフトの方が早いと断言できるまで1年ぐらいかかったかも。でも、今は親指シフトキーボードがないと死んでしまいそうです。

親指シフトに限らず、これまでに使っていたものを変える場合は、当然ながら何らかの良さがあるはずだとの考えのもとにやるのが普通です。そうした予想が実際に当たっているかどうかはやってみないと分かりません。予想と違ってそんなに良くなかったということだと落胆があります。

親指シフトのように使う人が少ないものに移ろうという場合は特に慎重になります。なぜなら使う人が少ないことが良さがあまりないことの根拠のように考えられる場合が多いからです。だから、親指シフトを売り込もうとする場合は実際に他の方法から親指シフトに移った人がどのように感じているかを知ることが大事です。

上記の引用では、親指シフトでの入力の速さが確定的になるまで1年位かかったとしています。これが長いのか短いのか、あるいは平均的なものなのか、きちんとした統計があるわけではないので確かなことは言えません。ただ、長くかかったとしても現在は親指シフトがないと「死んでしまいそう」なくらい気に入ってもらっていることは事実です。

さて親指シフト入力について(@トキメかなくっちゃヤなんだもん!)
http://pinkysweetymomo.blog73.fc2.com/blog-entry-13.html

もうすでに感じていること、

「親指シフト、侮りがたし!」

です。確かにまだ1時間も練習していないので時間もかかるし、疲れるのですが、
今ローマ字で打っていて、ローマ字打ちって打ちにくいんじゃない?と感じるくらいです。

この方は親指シフトを練習し始めてから1時間足らずで、まだまだ入力するのに時間も労力もかかるようです。それでも、親指シフトに対して「侮りがたし!」という感想をお持ちです。

親指シフトを始めた人すべてが1時間でこのように感じるかどうかは分かりません(そうだとしたらもう少し親指シフトが普及しても良いようにも思えますが・・・)。これを見て親指シフトを始めたけれどもなかなかそのように感じられないという場合は、親指シフトに対して幻滅してしまうかもしれません。

使い勝手の良さや使って気持ちが良いといった感覚的なものは個人差が大きく、また客観的な記述が難しいものです。でも、親指シフトの長所がそこにあるのだったら、そうしたユーザーの声は貴重で、それをたくさん集めれば立派な論拠になるものだと私は考えます。

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