Re: パソコンは進化をとめているのではないか(@夏木広介の日本語ワールド)他1件
親指シフトはどこで使えるか。
http://blog.goo.ne.jp/natukikousuke/e/e78e55af4a5e4025710d884206f54e65
パソコンはどんどん進化しているのに、キーボードはまるで進化をしていない。マックでは事実上、親指シフトキーボードは使えない情況になっている。
親指とリンゴの悲劇・・・ (@サルシカ隊長日誌 いつかは自給自足?)
http://salsica2.exblog.jp/9395841/
けれど、アメリカ産のリンゴちゃんには、絶対に「親指シフト」はなかった。
サードパーティの商品もなかった。
絶対になかった。(中略)
でもそれから数年後、「親指シフト」は絶滅状態に追い込まれ、結局私はローマ字入力への変更・・・・現役でモノ書きをしてたから、マジで大変だった・・・をせざるを得なくなったのだ。
そんなことなら、最初からマックにしとけばよかった・・・・。
マッキントッシュでの親指シフトに関しての記事です。まず、いくつか事実関係をチェックしておきます。
現在、マッキントッシュで親指シフトを使う方法はいくつかあります。商業的に利用可能な方法としては、トリニティーワークスという会社がMac OS X用に2種類の親指シフト専用キーボード用のプログラムを販売しています。
http://www.trinityworks.co.jp/software/NicolaK232/index.php
http://www.trinityworks.co.jp/software/NicolaK661EV/index.php
専用キーボードもこれらのプログラムも低価格とは言えないのは少し残念ですが、一方できちんとしたサポートが期待できる体制があるのは心強いものです。
こうしたことを考えれば「事実上、親指シフトキーボードは使えない情況」というのは、結論としては少し言いすぎているのではないか、というのが私の意見です。
また、これまでの歴史についてみると、Reudoという会社がRboard for Mac、Rboard Pro for Macという専用キーボードを販売しました。いつから販売していたかのデータが手元にないのですが、私も買ったので保証書の日付を見たら、Rboard for Macは1995年7月、Rboard Pro for Macは1999年4月でした。
確かにマッキントッシュが日本で使えるようになってすぐに親指シフトが使えるようになったというわけではないですが、それでも1990年代半ばには親指シフトが実用的に使えるような環境ができていたわけです。
残念ながらRboard for MacもRboard Pro for Macも現在はサポートがされていません(使い続けている人はいます)。でも、別の形で親指シフトを使えるようになっているのは既述の通りです。
つまり、マッキントッシュで親指シフトを使いたいと思う人は常にいたわけだし、それに応える企業もあったわけです。そして、マッキントッシュで親指シフトを使う環境は維持されています。
親指シフトを考える場合、以上の「事実」は常に頭に置く必要があります。それからすれば「親指シフトはなくなる」と簡単に言うことはできないはずだというのが私の考えです。
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コメント
う~ん・・・・・
確かに現時点では間違えなくキーボードはデータ入力でもっと重要な要素ではありますが、キーボードだけを見て「進化しているのか?」といったような評価をするのは大きな間違えだと思いますね。
もちろん日本語を入力することに限定した上の話ですが、普通はIMEに依存している部分がものすごく大きいわけですが、どうしたわけかこれが親指シフト議論ではあまり出てこない。
親指シフトではない、携帯電話の日本語入力機構(IME)ですら、かなりの優劣があって、わたし自身はATOKが入っている電話機限定になっています。
このところ、パソコン用ATOKもすごく進歩していて、入力ミスというか読みの間違えまで指摘します。
わたしの経験では、親指シフトキーボードが圧倒的に優れていたのは、文節変換的に入力する場合でした。
これは単純に当時は連文節変換がアテにならなかったからで、文節を切るために無変換キーが重要でありました。
最近でも無変換キーを常時使っている人はいるのでしょうか?
親指シフトキーボード、日本語入力向けのキーボードとしては比較的簡単に使えることが一番のメリットでありますが、最初にOASYSが出てきた頃とは、IMEを介して漢字かなまじり文を入力している限りは、全く別物になっている、といって良いでしょう。
つまり、現時点でのキチンとした親指シフトキーボードの位置づけを整理する必要があるでしょう。
わたしにとっては、キーボードそのものが段々と必需品の地位が下がっているので、結果として親指シフト専用キーボードは価格が上昇しつつも、販売が続くことを願うところです。
投稿: 酔うぞ | 2009/03/01 11:57
酔うぞさん、コメントありがとうございます。
>普通はIMEに依存している部分がものすごく大きいわけですが、どうしたわけかこれが親指シフト議論ではあまり出てこない。
確かにそういう面はあります。ただ、私は親指シフトの利点とIMEの議論とは矛盾するものではなく、基本的には独立した問題ではないかと考えています。
反対側から見れば、IMEの議論をする場合もキーボードの選択の問題は独立なもののはずです。前に書いた記事
http://thumb-shift.txt-nifty.com/contents/2008/09/re-justsystem2-.html
で、ATOKを語るときにキーボードの話を紛れ込ませることに疑問を呈したのはこのような考え方だからです。
>現時点でのキチンとした親指シフトキーボードの位置づけを整理する必要があるでしょう。
これはおっしゃる通りですが、私の感覚はそれほど大きく変わっていることはないのではないかというものです。
これは親指シフトの本質的な部分は何かという問題で、私自身はある程度決まった答を持っているのですが、もちろん使う人ごとに違うものなのだと思います。
投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2009/03/01 17:12