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2008/07/07

Re: 道具-親指遍歴(@zapple tea)

使いやすさのことを考えていたのは親指シフトだけではなかった。
http://zapple.jugem.jp/?eid=390

未だに親指シフター?と聞かれるが今でも使っている。特にキーボードの中央にある「変換」「無変換」キーは日本語を入力するには便利なものだと思ってい る。かつて、つまり昔はワード・プロセッサー専用機のJISカナでもこの二つのキーはスペースキーの下に並んで置かれているものが結構あった。漢字変換や ひらがな確定に便利だったからだろうしこの方が利にかなったいたと思う。

日本語ワープロ専用機全盛の頃は、各メーカーが競ってユーザーにとり使いやすいものを考えていたと思います。日本語をキーボードからコンピューターに入力するという、それまでに無かった技術をどのように使いやすいものにするかを、必死になって模索していたのではないでしょうか。

ここに書かれている、変換・無変換キーの配置についてもそのことが言えます。親指シフトを使っていないワープロでも、変換・無変換キーはキーボードの中央にあり、両手の親指で操作していたものが結構あったのは、その通りです。

かな漢字変換という技術を前提とすれば、変換・無変換キーを押す頻度はそれなりに増えます。最近の日本語入力プログラムの進歩、特に自動変換や予測変換といった技術により変換・無変換キーの出番は少なくなっているかもしれませんが、それでも完全になくすことはできません。

親指は、機敏で細かい動作は不得意ですが、疲れにくく、また他の指と同時あるいは単独で使えます。中央に位置した変換・無変換キーは、こうした親指の特徴を十分に活用しているといえます。その証拠に、現在広く使われているキーボードでは中央にスペースキーがあるものがほとんどですが、これはスペースを入力することと変換キーとして動作させている場合が多いようです。この場合、後者として使われることの方が回数としては多いかもしれません。

変換・無変換キーがキーボードの中央にあるという事実で、もう一つ大事なことは、無変換キーが独立して存在していて、かつ、変換キーの反対側の手の親指で動作するようになっていることです。実際にかな漢字変換をすると、変換キーを押す回数が多すぎて戻したいと思うことは結構あるような気がします。このような場合に、動作を戻すキーが使いやすい位置にあり、かつ、変換キーと対称な位置にあることは人間工学的に理に適ったものだと思います。現在使われているような大きなスペースキーを変換キーとして使い、無変換キーはずっと左に押しやられたり、ひどい場合は複数のキーのコンビネーションで実現するというのは使いにくいと考えます。

いずれにしても、日本語ワープロ専用機の時代に考えられていたことがパソコン時代になって多く失われてしまったような気がします。親指シフトはそれでも残っています。使いやすいヒューマンインターフェースのデザインというコンピューターを使う者すべてにとっての財産を簡単に捨ててしまうことは大きな損失なのです。

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