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2008年6月の記事

2008/06/26

Re: 親指シフトのノートPC(@快聴亭夢想録)

親指シフトに関する対話。
http://blog.goo.ne.jp/gikyusan/e/20f43daca00da133a8936948b2de7ea4

修道女「ところで、親指シフトって何ですか? どことなく私と波長が合いそうな気がするんですけど。 この手の商品に対しては珍しいです。」
法師「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・確かに・・・・合いそうだな・・・・・。」
戯休「何だろう・・・現代における存在感とか、そんなところでか・・・? まぁ簡単に言えば、文字通り親指のところにシフトキーがあるものなんだけど・・・・ネットで検索して調べる方が早いよ、きっと。」
法師「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ある意味・・・・・最も日本らしい・・・・キーボードとも・・・・言えるがな・・・・。」
修道女「そうなんですか・・・・。 正直、知りませんでした。」
戯休「ワープロ専用機が全盛の頃には見かけたけどなぁ・・・。 パソコンが普及しだしてからは少数派になっちゃったから仕方が無い。」
法師「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・しかし・・・・一度これに慣れると・・・中々離れられない・・・・・。」
修道女「そんなに便利なんですか?」
戯休「と言うより・・・・一度体で操作を覚えると、どうにも離れられないものだよ。 俺の知り合いにも、親指シフトじゃないからパソコンが出来ないって嘆く人が居るもの。」

(中略)

戯休「まぁ、それでこれを見た時に、凄いなぁと思ったんだ。 親指シフトの単体キーボードは見かけるけど、ノートPCは知らなかったから。」
法師「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・確かに・・・・ノートPCは・・・・無いと思っていたな・・・・・。」
修道女「デスクトップならキーボードを取り替えるだけですけど、ノートはそれを使う限りずっとそれですもんね。」
戯休「尤も、俺が知らなかっただけで、前からあったみたいだけども。 何にせよ、そうした親指シフトで無ければ駄目って人にとっては、本当に光明になると思うよ。」
法師「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・諦めていた人も・・・・居ただろうし、な・・・・・・。」
修道女「結局、性能ってのは使い易さの上で語られるべきものですから、使い易い事こそが一番ですね。」

親指シフトのノートパソコンが発売になったことはネット上のニュースにもなっているようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080626-00000044-imp-sci

さて、上に出ている親指シフトに対する対話(三人だから鼎談か)は、おそらく仮想のものだと思いますが、親指シフトに関するさまざまな論点を取り上げていて結構楽しく読めます。

出てきている順番に少し、私の考えも入れて解説してみます。

まず、「最も日本らしいキーボード」(以下、・・・・は省略します)については、確かに親指シフトは他のものとは大きく違っています。ただ、その意味で言うと、例えば普通のJISカナと言われるキーボードも、日本以外では見られないわけです。さらに言えば、言葉が違えば、キーボードも変わってくる(変わるのは主として文字の配置ですが)ので、キーボードの使い方については、ある意味で、それぞれの国で勝手にやっているという状態なのです。だから、親指シフトだけが特別に日本らしいということでもないのではないでしょうか。もちろん、親指シフトが日本語を入力するのに特別使いやすいという意味で「日本らしい」というのだったら、かなり当たっている表現だとも思います。

なお、親指シフトの考え方を日本語以外にも使ったらどうかということも思考実験レベルでは考えられます。興味がありましたら、このブログの右サイドバーにある「ケーススタディー(日本語以外)」のリンクをたどってください。

次に、「親指シフトじゃないからパソコンが出来ないって嘆く人が居る」というのは、親指シフトのコミュニティーとしては大変残念なことだと思います。もちろん、日本語ワープロ専用機とパソコンはキーボード以外にも違いはあり、そのために新たに覚えなければならないこともあります。でも、親指シフトに関して言えば、きちんとしたハードとソフトを揃えれば、これまでとほぼ同じ使い勝手で日本語入力ができます。実際、昔、ワープロ専用機で親指シフトを使っていて、パソコンにしてから他の入力方法にせざるを得なかった人が、パソコンでも親指シフトを使えるということを知り、親指シフトで入力する環境を整えたらすぐに昔の感覚が戻ってきて快適に使っているというケースもかなりあります。

親指シフトを昔から使っている人に、パソコンでも親指シフトを使えるということを良く知ってもらえるようにすることは、親指シフトのコミュニティーの大きな課題です。もちろん、親指シフトを使ったことがない人たちにも使ってもらえるようにすることも大事です。

「デスクトップならキーボードを取り替えるだけですけど、ノートはそれを使う限りずっとそれですもんね。」は、その通りで、確かにノートパソコンでの親指シフトの使用は一番難問です。一番良いのはやはり親指シフト専用のキーボードをつけたものですが、数種類しかないのは事実です。これはどうしても普及率の問題となります。

「結局、性能ってのは使い易さの上で語られるべきものですから、使い易い事こそが一番ですね。」は、これこそ大事なことで、親指シフトの真骨頂もここにあると信じています。使い易いものを使うことが結局は知的な生産性を向上させるということをもっとまじめに考えるべきだと私は思います。

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2008/06/23

Re: God save the NICOLA keyboard(@天狗丸無芸帖)他1件

親指シフトはこれからも使われていくのか。
http://tengumarumugeityou.seesaa.net/article/100570377.html

以前にも触れたことであるが、二十年前に説かれた親指シフトユーザーの絶滅寸前説は、ほとんどはったり。二十年たっても、親指シフトユーザーは健在である。いや、アイテムばかりではない。OSを飛び越えて使用されているのだ。

心ない(もしくはリサーチ不足で狭量な)人々から、親指シフトはマニアックなもので、マイノリティだと言われてきた。

ところが冷静に考えて欲しい。

(中略)

いずれにして、はっきりしていることがある。それは親指シフトユーザーはパソコンがある限り、滅びないということだ。

親指シフトよ、永遠に。祈る間でもなく、現在進行形の事実ではないだろうか。

まさしく私がいつも考えていることと同じです。四半世紀以上前に作られた親指シフトの考え方が、今でも基本的には変わらずに、しかも、使える環境は広がっているのです。当初は、富士通が作ったワープロ専用機でしか使えなかったのが、今では、ハードでいえばほとんどのパソコン(ノートパソコンのようにキーボードが固定のものは制限がありますが)、いくつかの携帯電話やPDA(外付けのキーボードを使ってですが)などで使えます。OSで言えば、メジャーなウィンドウズ、マッキントッシュ、リナックスで使えます。

良く考えてみれば、コンピューターへのキーボードを使った文字入力の技術というのは、ハードやOSに制限されるものではないわけなので、親指シフトが使いやすいものだとすれば、このように使用できる環境が広がっていくのは当然とも言えます。

もちろん、親指シフトを使っているユーザーの数ということからすれば、全体の中で占める割合は大変小さいことは事実です。そのために親指シフトを使おうとするユーザーが苦労する場面も多々あります。

それでも親指シフトは使い続けられています。まさしくこれは現在進行形の事実であり、誰も否定できないのです。

親指シフトキーボード(@婦女子のたしなみ)
http://maplepan.exblog.jp/7238501/

やっぱり親指親指と叫び続ける人がいれば願いはかなうってことかしら。

親指シフトが使い続けられるかどうかはさまざまな要素が関係する問題だと思います。良さを叫び続けることは最低限必要なことなのでしょう。しかし、それだけでは十分とは言えないのではないでしょう。現に親指シフトを使っていない人にも納得できる形でその良さを伝えられことが必要です。そのためには、良く考えられた戦略と戦術がなくてはなりません。

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