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2007年8月の記事

2007/08/30

Re: Advanced W-ZERO3 [es]で親指シフト(@遠藤諭の東京カレー日記)

親指シフトユーザーが感謝するものとは何でしょう。
http://blogmag.ascii.jp/tokyocurrydiary/2007/08/advanced_wzero3_es.html

世の中には感謝しないといけないことがあって、最近、それを最も感じたのが「em1key」とというソフトである。

(中略)

親指シフトも使えるようになるのだった。

(中略)

Advanced W-ZERO3 [es]で使えるとまったく別モノの機械になるといっても大げさではない。

このブログの著者の遠藤諭さんは現在、アスキーのCCO(チーフ・コンテンツ・オフィサー)をされています。私の記憶に間違いがなければ、MS-DOS用の親指シフトエミュレーター『親指ぴゅん』の作者だったと思います。その方が、他の人が作った別のプラットフォーム用の親指シフトエミュレーター(em1keyの機能はそれだけではないようですが)に感謝をしている訳です。

これを見て私は2つのことを思いました。一つは、親指シフトを使いたい人はずっと興味を維持していて、どのような形であれ親指シフトが使えることはうれしいと思っていることです。もう一つは、親指シフトを使いたい人は、ハードウェアやOSといった環境に関係なく使いたいと思っていることです。

このことは親指シフトの良さであるとともに、潜在的な可能性の高さを示しているのです。

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2007/08/28

Re: B割れ(@Linux Diary)

親指シフト専用キーボードは高いのか。
http://maru89.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/b_7c6e.html

ヨドバシカメラでB割れキーボード発見!即買いしました。2880円也。
ノートPCは最初から親指シフトキーボードなのですが、デスクトップのほうは多少無理な指遣いでやってきてました。
富士通純正の親指シフトキーボードは高いし、左右シフトキーと変換・無変換キーが別々になっているのは個人的にあまり好きじゃなかったので(手が小さいせい?)、こういう製品はありがたいです。

この方は親指シフトに適したキーの配置をしたキーボードを見つけ、それがリーズナブルな値段だったので買いました。ただし、これは親指シフト専用キーボードではありません。

確かに親指シフト専用キーボードは、普通のキーボードがモデルによっては1000円もしないで買えることを考えたら、1万円程度はしますから、素朴に考えて大変高価であると言えるでしょう。ただ、普通のJISかな配列のキーボードでもモデルによってはこの位、あるいはそれ以上の値段のものもあることは知っていて良いと思います。

短期的には親指シフト専用キーボードを買うことはコストがかかります。ただ、私は親指シフトで快適に作業ができるのだったら、そのためのコストはそれほど長くかからずに十分取り戻せるものだと信じています。だから、親指シフトを使うことを人に勧めているし、できれば専用キーボードを購入することも選択肢に入れてほしいと思っています。こうした意味で、「親指シフトキーボードは安い」と言っても間違いではないと思っています。

むしろ親指シフトのコストとして問題なのは、将来に向かってなのかもしれません。つまり、親指シフトのキーボードが入手できなくなってしまう、その他の理由で親指シフトが使えなくなってしまうという事態が生じたとすれば、その時点で親指シフトのコストは無限大となります。

親指シフトを使おうという人に実際に使うことをためらわせている理由がコストだとすれば、実はそれは短期的に見て親指シフトキーボードの値段が高いという理由(それはそれで大事な理由ではありますが)よりは、長期的に見て、親指シフトが使えなくなる可能性を考慮した親指シフトのコストの高さなのかもしれません。

だから、親指シフトのコミュニティーの最大の課題は将来に向かって親指シフトが実用的に使える環境が維持されるかどうかなのです。将来のことは誰も予測できないというのは事実ですが、少なくとも潜在的な親指シフトユーザーに対して、親指シフトの将来はどうなのかということを説明できないといけないのでしょう。

幸いなことに、これまでの親指シフトの歴史を見れば、発明されて四半世紀経っても、基本的に当初の考え方は維持されていますし、実用的に使える環境も維持されています。主要なOSで親指シフトは使えるのです(LinuxでMS Wordは使えますか?)。この間のコンピューターのハード、ソフトの変動の大きさを考えたら、この「事実」の持つ意味は大きいのです。潜在的な親指シフトユーザーに対しても十分な説得力を持つ「証拠」なのです。

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Re: 生きてゆけるの(@30OVER ○○インストラクターの毎日)

親指シフトはこうなってほしい。
http://lm314v21.blog.shinobi.jp/Entry/187

今日は古いPCにFedora(フィドーラと発音するのが一番英語に近いらしい)というLinux OSをインストールしてみました。

(中略)

そうそう、何に驚いたって、日本語入力システムが初期設定こそローマ字入力ですが、なんと親指シフトに切り替えられるとは。

もちろん、即親指シフトに切り替えました。

前の記事に書きましたが、親指シフトの良さは日本語入力プログラムの優劣にかかわりなく感じられるものなのだと思います。それと同じことがOSについても言えるのではないでしょうか。Linux OSでは、多くのディストリビューションでSCIM-Anthyというプログラムが当初からインストールされていて、それを使えば簡単に親指シフトに切り換えができます(キーボードとして何を使うかという問題はありますが)。

これがあるために、上記の方のように親指シフトを使いたいと望めばすぐに使えるようになります。これはOSの魅力もアップさせているのではないでしょうか。つまり、親指シフトが簡単に使えるということがOSとしての競争力を強化しているとも言えるのだと考えられます。

残念ながら親指シフトを使いたいだけでOSを変える人がそんなに多くいるという状況ではないでしょうが、親指シフトという技術の本質を考えればそんなにおかしなことを言っているとは思いません。親指シフトのコミュニティーのしなければならないことは、「親指シフトが普通に使える環境を作り出し維持していく」ことなのだと思います。

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2007/08/27

Re: キーボードの(@戯言)

日本語入力全体の中で親指シフトが果たす役割とは何か。
http://ludobile.org/twgt/?date=20070826

配列は IMと不可分な存在だ.私が,親指シフトを支持する人たちの一部がひゅん某や踊子某などを薦めるのを快く思わないのは,それが理解できていないのではないかと感じるからだ.

(中略)

ただ打鍵速度を比べるゲームという,酷くアウェイな環境に置かれた nicola はさして魅力的ではなかった.ところが去年某所で正真正銘の nicola 使用者に出会ったときは衝撃を受けた.感銘を受けた.もちろん彼の打鍵速度は決して速いとは言い難かったのだが, nicola (配列)と japanist (IME)の親和性の高さは目を見張るものがあった.

(中略)

無論, IME についてはたとえば MS-IME を採用するといったような条件下で比較検討することはできそうなものだが,広く普及している MS-IME や ATOK が複数の配列に適当に対応しているという状況が事をさらにややこしくしている.

コンピューターを使って日本語を入力するためには、キーボードを使うというやり方に限っても、いろいろなものが必要です。ハードウェアとしてのキーボードだけでなく、ソフトウェアについてはキーボードからの信号をコンピューターで受け止めることができるような仕組みが必要です。さらに、日本語でかなを漢字にするためには日本語入力のためのプログラムも必要です。ここで挙げられているIM (input method)がその重要な役割を果たします。

さて、ここで書かれているようなキーボードの配列とIMの親和性については、いろいろな意見があり得るのだと思います。

現在私が常用しているコンピューターの環境は、親指シフトキーボード( KB231)とJapanistです。親指シフトを使うのにJapanistはいろんな意味で(何か問題があった時に文句を言える先がある、といったことも含めて)一番使いやすいと感じています。

ただ、日本語入力のプログラムとしてATOKやMS-IMEを使いたいという人が多いのも事実です。その上で親指シフトを使いたいという人も結構います。そうした人にとっては親指ひゅんQや姫踊子草等のエミュレーションプログラムはまさに「これが無いと困ってしまう」ものなのだと思います。

私は常用しているコンピューターの他にLinuxをインストールしたコンピューターも時々使います。これでも親指シフトを使っています。キーボードはKB661で日本語入力用のプログラムはSCIM-Anthyで、これは親指シフトによる入力を他のプログラムを使うことなしでサポートしています。これを使って感じるのは、日本語入力プログラムとしてのJapanistとSCIM-Anthyにはかなり違いがあり、私にとってはJapanistの方がずっと使いやすいものとなっていることです。

それでも、「親指シフトが使える」ということの良さ、ありがたさは替えられないという気持ちです。

こうしたことから、いわゆるエミュレーションプログラムに対しては私は総合的に見てポジティブな評価をしています。(親指シフト専用キーボードではないキーボードを親指シフト用にすることに関しては、別の議論が必要です。これについては、機会があれば私の考え方を述べたいと思います。)

なお、ATOKにしろMS-IMEにしろ、その動作は結構カスタマイズができるようなので、親指シフトに適したものとすることもある程度できるのではないかと考えます。

本当のことを言えば、ATOKでもMS-IMEでも、SCIM-Anthyがやっているように他のプログラムなしで親指シフトをサポートすれば良いのだと思います。親指シフトの長所は、日本語入力プログラムの出来の良し悪しとはある程度、別のものとして考えて良いのではないかというのが私の意見で、実はそれだからこそ、ATOKやMS-IMEで親指シフトをサポートすることは、原理的には、そうしたプログラムを作っている会社にとっても利益があることなのだと信じています。もちろん、実世界でどうかというのは、これだけで決まる訳ではないということは当然です。

親指シフトが少数派になっているという現実を考えれば、なるべく親指シフトを使える環境を広げるという作戦が今は必要なのかなと感じます。もちろん、親指シフトを使うという環境の中で、さらにより良いものを目指すということは常に考えなければいけませんが、現実を踏まえた優先順位も考慮する必要があると思います。

あ,そういえば中国語の入力方式でも議論があったよね.あれはちょっと段階が違う話だけど.

中国語の入力方式に関する議論というのがどのようなものか、これだけではちょっと分かりませんが、もし、興味がありましたら、「中国語でも親指シフト」というのは考えられます。よろしかったら、このブログの右サイドバーにある「ケーススタディー(日本語以外)」をご覧下さい。

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テクノラティプロフィール

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2007/08/21

Re: かな入力に矯正中(@使える!英語ブログ Happy Rejoinder)他3件

会社での親指シフト環境は。
http://blog.mag2.com/m/log/0000207346/108874062.html

他にも、親指シフト入力というものもありますが専用のキーボードやエミュレーターを職場に導入してもらえそうに無いので今のところ、検討していません。

自分で使うPCの環境を選ぶことが難しい、職場のようなところでは、よほどのことがない限り、標準的な(=お仕着せの)もの以外を使わせてもらうことはできないのが現状です。

正攻法で行けば、親指シフトの利点を積極的に説明して、コストや面倒を勘案しても導入した方が良いと納得してもらう、ということになるのでしょうけど、なかなか難しいのは予想できます。

盆休み明け(@個人的な勉強日記)
http://isshy.seesaa.net/article/51715488.html

久しぶりに、会社のPCで親指シフト入力したら、休み前と比べてなんとなく入力が速くなったような気がします。

この方の会社ではどのような経緯で親指シフトが使えるようになっているのか分かりませんが、仕事をしやすいような環境を作るということも生産性という観点からは重要なことなのではないか思います。

親指シフトキーボード特訓中(@[g]ぐうたりん)
http://gutarin.jugem.jp/?eid=2187

会社の人に親指シフトキーボードを貸してもらったので、特訓開始。

こちらも、会社の人が親指シフトキーボードを持っていた経緯が分かりませんが、こう言う幸運がいつもあるとは限らないのが残念なところです。

「年収10倍アップ勉強法」(@弁理士の日々)
http://blog.goo.ne.jp/bongore789/e/2fb843cd3de79378a3fdebfdb4d1f7f8

勝間さんは「この17年間使っている」と書かれています。私のサラリーマン時代、職場には富士通製のワープロ専用機「オアシス」が標準で置かれていまし た。オアシスの標準入力方式は親指シフトです。そのオアシスが全廃され、Windowsパソコンに置き換わったのが10年ほど前でした。勝間さんが親指シ フトを始めたのは、まだ親指シフトが全盛だったころですね。

ワープロが出はじめたころのある職場の環境です。この頃は、ワープロ専用機をメーカー各社が作っていて、いろんなことで競い合っていました。そうした中で親指シフトも考えられ、一時期はそれなりのシェアを持ち、使う人も結構周りにいたということだったのだと思います。

オフィスでの文書作成のインフラがワープロ専用機からパソコンに移行していった中で、残念ながら親指シフトは置いてきぼりを食ったということになるのでしょう。

それでも、ここに書かれている勝間さんのように17年間使い続けている人も多い訳です。私も19年になります。

親指シフトを使い続けている人からすれば、ハードやOSのようなソフトはどんどん変わってもいいから、文字入力の環境だけはずっと同じであって欲しいということなのだと思います。

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2007/08/14

Re: Fedora7からの直接投稿は失敗(@fromPEN blog)

Linuxでの親指シフト環境はどうなっているのでしょう。
http://forestpen.blogspot.com/2007/08/fedora7.html

ところで、Fedora7に標準装備されている親指シフト。標準設定で使っているが、この親指シフトもまだ完璧に調整できていない。
同時打鍵時間の調整もうまくいかない。きちんと同時打鍵しているのに直接打鍵の文字が表示されてしまうことがある。ちょっとこれにはイライラする。だいたい、ウィンドウズのジャパニストと同じ環境にはなったか、まだ、完全ではない。

Linuxでの親指シフトはある意味で大変良いものになっています。それは、ここにも書かれているように「親指シフトが標準装備されている」ことです。ただし、親指シフトに適したキーボードを使わなければいけないのがポイントです。

私は上記のFedora7の一つ前のFedora Core 6をインストールしたパソコンもあり、それにはUSB接続のコンパクト親指シフトキーボードを接続しています。こうすると、かなり快適な親指シフトの環境が作られます。

ここに書かれているような調整が難しいことも経験しています。詳しくテストした訳ではないのですが、ブラウザーにあるテキストボックスに直接入力するような場合に、うまく同時打鍵が認識されないことが多いような気がしました。

ただ、単独のアプリケーション(オープン・オフィスなど)では、あまりこのような問題を経験しておらず、かなり快適に親指シフトでの作業ができました。

この問題の原因がどこにあるのか分かりませんが、いずれにしても、こうした点もどんどん使った人が公開していくと、経験の共有もでき、解決への道筋もできるのかもしれません。そのような場をできるだけ確保していくことが必要だと思いました。

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2007/08/01

Re: ソーシャル・ウェブ入門(@地球人スピリット・ジャーナル)

親指シフトは変わる環境の中で生きていけるか。
http://plaza.rakuten.co.jp/bhavesh/diary/200708010001/

ウィンドウズ以前は、タッチタイピングができなかった。ワープロ専用機や各社のパソコンは、それぞれの特徴ある配列がしてあって、キーボードに共通性がなかったからだ。富士通にいたっては「親指シフトなる」いまや幻となった名技術の開発を急いでいた。インターネット時代になって、NECの98シリーズも撃墜されてしまったし、Macも退潮した。Widowsの台頭は、インターネットのプラットフォームを一元化する、という意味では、大きな貢献をした、ということはできる。

この文章だけでは親指シフトに対する評価がポジティブなのかネガティブなのか今一つ分かりにくいのですが、それはともかくとして、この文章を読んでいくつか感じたことがあります。

まず、親指シフトは今でも「幻」ではなく実用的に使えます。それも、多くのOSやハードウェアでです。例えばOSで言えば、ウィンドウズではビジネスとして親指シフトキーボードやソフトウェアが提供されています。マッキントッシュでは、コミュニティーソリューションとして親指シフトが使えます。そして、リナックスではFedora Coreのようなメジャーなディストリビューションにデフォールトで採用されている日本語入力プログラムを使って親指シフトが使えます。携帯電話にも外付けのキーボードで使えます。

インターネット時代になってウィンドウズが圧倒的な勢力になっているのは確かでしょう。ただ、現在世の中で話題になっているWeb2.0の考え方は、OSは何でも良いから、とにかくウェブにつながる環境さえあればそこで仕事ができる(それも他人と共同で)というものなのだと思います。

セカンドライフもこの3つのOS対応のソフトが最初から提供されているし、本来は、どんなソフトも、せめてこの3つのOSに対応してほしいと願っている。

それだからこそ、このような状況になっている訳です。

ひるがえって親指シフトについて考えてみると、すでに述べたようにOSやハードウェアの違いを超えて親指シフトの優位性は保たれます。

だからこそ、親指シフトは登場してから25年以上も最初と事実上変わりない形で今でも使い続けられています。この間のパソコンのOSの変化と比べてみれば違いは際立っています。

私は親指シフトは「キーボードによる文字入力」という前提が変わらない限り、何らかの形で使い続けられる環境が維持されると予想します。これまでもそうだったし、親指シフトの技術の特質から見ればそうであることが自然だからです。

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