Re: 初心に戻って(@Clock Y's blog edition)
親指シフトを練習している人のマニアックな日記の内容とは。
http://clockys.blog41.fc2.com/blog-entry-13.html
↑(´▽`)という文章をmixiの方に書いたのですよ。
で、ここに書いてある親指シフトと時間を比較するために、こちらの方はローマ字入力で書いているのですよ。これが「ウソついてます」ということでして。結果は歴然。考える時間があったとはいえ、mixiの方は1時間超えた位なのに、こちらは後半部分も含めて30分弱で入力完了です。
親指シフトユーザーは「非効率」といって蛇蝎のごとく嫌うローマ字入力ですが、やはり10年の経験には多少の効率も吹き飛んでしまうということですね。
当然のことながら、ローマ字入力を(その他の方法でも)長い間使っているとすると、かなり慣れていておそらくタッチタイプもできて、ある意味で快適に入力をしていることと思います。こうした人は親指シフトに転向させるには一番難しい対象です。
なぜなら、当然のことながら親指シフトを始めた当初は、とても入力が遅く、それまで使っていた方法でのレベルに達するまでに時間がかかるからです。その間、これまでの「快適な」方法を使えば簡単にできたものを・・・という思いがあるのは当然です。つまり、現在の入力方法をそれなりに使いこなしている人ほど、新しい親指シフトという方法に変えることのコストは大きいのです。
この方が親指シフトを試そうと決意させたものが何であったのか。これが分かればトップセールスマンになれるかもしれません(笑)。いずれにしても、勇気ある(?)決断に敬意を表します。
そして、この方が次にように言っています。
実際親指シフトと打ち比べてみて、ローマ字入力の方の明らかな効率の悪さを感じますね。
実際に二つの方法を試して比べてみた人の評価はとても重要です。売っている商品の良さを語ってくれるお客さん(^^)ほど得難いものはないですから。これはある意味でブランド商品の売り方にも似たところがあります。
それにしても、
あまりにもマイナーすぎる、導入にハードウェア知識が必要、ユーザーの親指シフトマンセーっぷりがまるでカルト宗教、などと、敷居が果てしなく高いのが欠点の親指シフト。
と書かれてしまうと、やや残念な気持ちも。確かに親指シフトユーザーはその良さを言い募る傾向があります。特に少数派になっても残っている人はある意味で「筋金入り」かもしれません。でも、きちんと客観的に親指シフトを語ろうという努力もずいぶんしていることも紹介しておきます。それは、前にも書いた、最近特に頻繁に改定がされているWikipediaの親指シフトの項目です。この内容は客観的に、しかし親指シフトの良さを過不足なく伝えるようになってきています。親指シフトを取り巻く環境もここまで成熟していることの証拠だと考えています。
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コメント
記事の〆についても言及したいところですね。
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が、母国語と共通語を使うような人々が存在するのですから、キーボードの入力方法も世界どこでも使えるものと母国語に特化したものと、そういうのがあっていいんじゃないか、と思いますね。
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私としては、この「とりあえず色々な入力方式を認めてみようよ」という意見がとても好きです。
現在新規に親指シフトを試す方のうち、決して少なくない人数が「標準ローマ字→AZIKなどの拡張ローマ字→親指シフト」などという経路をたどっているかもしれないことを考えますと、今後はこの方のように「それぞれの入力方式ごとに、それぞれ利点と欠点がある」という言及をされる方は段々と増えてくるであろうと思います。
(AZIKなどの拡張ローマ字系は「慣れれば普通のローマ字と他の配列を打ち分けできる」という自信をもたらしてくれますので、この存在は欠かせないと思っています)
それにしても、この方は「ローマ字入力→親指シフト」へとひとっ飛びされたのでしょうか?その配列遍歴については興味深々です(ああっ、また悪い癖が……orz)。
投稿: かえで(yfi) | 2006/01/11 01:41
かえで(yfi)さん、コメントありがとうございます。
結局、文字入力の技術の重要性に対する認識をもっと高める必要があるのだと思います。「間に合わせ」でない、良く考えられたインターフェースは重要な社会的財産である、ということを理解してもらうために努力しなければいけないのだと思います。
入力方式をいろいろ試した方は、そのための尊い人柱(おっとっと)なのかもしれません。
投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2006/01/12 00:21
はじめまして、上記ブログの管理人をしています藤宮と申します。
なんだかすごい反応をいただいてしまい、少々恐縮しております。
元々趣味で小説を書いていまして、それに役立てたいと思い、日本語に最適と言われる親指シフトを使ってみよう、と思ったのですが、まだまだ脳とキーボードが直結、という境地には達しないので苦労しています。
ローマ字入力の時にはまさにそれだったんですが……
あと、「カルト~」のくだりですが、親指シフト推進派の方の話を聞くと、ローマ字入力を全否定したりという論調が目立ったので、あえて強調した書き方をしました。ああいう論調はむしろ引かれてしまい、普及に逆効果だと思うんですよね。
あまり長々とするのもアレなので、そろそろ失礼します。トラバありがとうございました。
>かえで(yfi)さま
はじめまして、藤宮です。
いや、ほんとに恐縮です……汎用性というのは大きな利点の1つだと思っていますので。
外国のネカフェで親指シフトキーボードが置かれる時代になったら話は別なのですが。
ちなみに配列遍歴は、
JISかな(小学校時代に姉のワープロで)
↓
ローマ字(高校~最近)
↓
親指シフト(専用キーボード)
です。ご参考までに。
投稿: 藤宮更夜 | 2006/01/15 00:42
藤宮さん
コメントありがとうございます。親指シフトのことが書かれたブログはなるべく、かつ、これまでにトラックバックしていない人を重点的にトラックバックしているので、びっくりされたかもしれません。これも親指シフトの問題点?
>まだまだ脳とキーボードが直結、という境地には達しないので苦労しています。
本文に書こうと思って忘れてしまったことがあります。親指シフト以外の入力方法でかなり快適に入力している人は、親指シフトに変えてもらうのは大変ですが、一方で親指シフトに慣れれば、快適な入力を経験していない人に比べて親指シフトに対する理解は深いものになると考えています。
これは「快適な入力」というものを体で理解しているためです。直感的な言い方をすると、「快適な入力のための回路がすでにできている」からです。
ローマ字入力にしろ、JISかな入力にしろ、慣れればそれなりに快適に、そしてある程度のスピードをもって文字入力の作業を行うことはできます。でも、楽さ加減は親指シフトが優っています。いろいろな入力方法を試して比較ができる人の感想は親指シフト支持に傾いています。
親指シフトが1週間で、これまで使っていた方法と同じところまで行けるとは言いません。でも、1年間かかる訳でもありません。ですから、今しばらく遅いのを我慢して使い続けてほしいと思っています。必ず親指シフトの良さが分かっていただけると思っています。
「カルト~」のところ、「やや残念な気持ち」と書いたのは、藤宮さんの記事に対してというよりは、親指シフトのコミュニティーでも、少しそういった傾向がある(と見られている)ことについてです。これに対しては、本文にも書いたようにより客観的な記述を用意することが誤解を解くのに役立つと考えています。まあ、時々は少しカルト的に思われることを楽しんでいる(おいおい)ところもあるんですけどね(笑)。
投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2006/01/15 14:02