Re: ■いよいよ発売!(@もう日本語入力に悩まない!_M式入力と脳力開発)他1件
NECのワープロに使われていたM式キーボードを普通のキーボードで実現するためのソフトがもうすぐ発売されるそうです。
http://m-keyboard.cocolog-nifty.com/mkeyboard/2005/03/post_7.html
3月31日に発売となる五十音M式入力ソフトです。
M式はNECの森田正典さんが考案された日本語入力の方式で、ローマ字入力をベースにしています。また、エルゴノミクスを考慮した専用キーボードも一時販売されていました。
基本的な考え方は右手で子音、左手で母音を入力するというものです。日本語の子音は14個ですので、右手の3段でカバーできます。左手のホームポジションに母音を配置するのは、Dvorak配列と似たところがあります。
さらに、専用のM式キーボードでは、親指で操作する子音シフトキー、母音シフトキーを使って、子音、母音をそれぞれ拡張したものの入力を容易にしています。
すなわち、親指で操作するキーを導入することにより、他の指で操作するキーを2倍に活用できるようになっています。これは親指シフトと同じ思想です。
普通のキーボードのホームポジションの中指をシフトキーのように使う「月」配列でも、中指の代わりに親指シフトキーを使うようにすることはできるようです。
月配列を親指シフト化
http://ujiro.ameblo.jp/entry-a3f4e34ab37aa83c7310bdb4d3460e8f.html
ふと、実は今やってる4シフトの月配列はそのまますぐに親指シフト化できる!なんていう全くもって余計なことに気付いてしまったw。
この二つの入力方法は、ローマ字入力ベースかかな入力ベースかという基本的な考え方はまったく異なっています。それにもかかわらず、「親指で操作するキーを導入することにより他の指で操作するキーを少なくとも2倍に活用する」ということは共通しています。
さらに他の入力方法の例をあげれば、「飛鳥」も基本的には親指シフトですが、配列がNicola配列と異なるというのが一番の違いです。
こうしたことを見ると、「親指シフト」の基本的考え方はその他の入力方法でも生かされているのではないかという仮説を立てたくなります。
私は前に、親指シフトの考え方は
3*3*5*2=90
という式であらわせるのではないかと思ったことがあります。
http://homepage3.nifty.com/gicchon/sub144.htm
の一番下のリンク(パワーポイントのプレゼンテーション)の3枚目のスライドにあります。
つまり、3(一つのキーを親指シフトキーで3倍に活用)*3(ホーム列とその上下段)*5(片手で各列の操作できるキーの数)*2(両手)という訳で、これが両手のすべての指を使って快適にタッチタイプできる実用的な目安なのではないかということです。
最初にあげたブログの別の記事
http://m-keyboard.cocolog-nifty.com/mkeyboard/2005/03/post_10.html
では、「三段五列」という表現で、これが「片手でスムーズに入力できる限界キー数」であると述べています。これを拡張するのが親指シフトなのではないかというのが私の考えです。
ここにあげた3つの方式のように表向きは違う入力方法でも、「親指シフトの基本的考え方」は最大公約数的に含まれており、このことは親指シフトの有用性の一つの証拠ではないかというのが私の仮説なのです。
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コメント
トラックバックありがとうございました。
親指シフトについて、いろいろ勉強させていただきます。
投稿: 新井和弘 | 2005/03/30 14:47
新井和弘様
コメントありがとうございます。
予想もされなかったところからトラックバックがあった・・・というお気持ちなのかなと思います。
私自身は率直に言ってM式の考え方に納得していないところもいくつかありますが、そのことを言うよりも、日本語の入力という重要な技術を真面目に考えている仲間がいるという事実を大事にしたいと考えています。また、表面上は異なる入力方法の中にも共通のものがあるという発見に知的快感を感じているという面もあります。
ぜひご努力を続けていただきたいとお願いいたします。それから親指シフトもよろしく(笑)。
投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2005/03/30 23:08