Re: 親指シフトに関する私のスタンス(@戦艦ひよこまる)他3件
hiyoko-maruさんの親指シフトに対する考え方です。
http://blog.goo.ne.jp/hiyoko-maru/e/b09be6c25c19a1f8117127e24b4c6321
わたしは親指シフトユーザーです。頑固な親指シフトユーザーです。困難を乗り越えて、なんとか親指シフトを使いたいユーザーです。しかし、自ら望まない人に押しつける気はまったくない。ましてや親指シフト以外の「劣等性」について語る気もない。
親指シフトは、疲れない、自然な日本語入力のできる、素晴らしいシステムである。それは事実だ。それは大声で言ってもいい。ぜひ普及してほしいと思う。そのための運動なら参加する。ただ、親指シフト以外では、いい文章が書けないとか、思考能力に差が出るとか、ローマ字しか知らない人は気の毒だとか、そういう話にはまったくついていけない。
まったくその通りです。日本語入力の技術の特性は、最終成果物である文章の質に直接関係がないことです。だからこそ、自分の使いやすいやり方でやれば良いのであって、人に押しつけたりすることはまったく筋違いです。もちろん、自分が良いと思うものについてその良さを宣伝しようというのは自然なことであり、そのことと押しつけとは異なるものです。宣伝ぐらいで他の人の行動を変えられるぐらいだったら、みんな苦労はしないでしょう。
しかしながら、親指シフトを使おうとする人はいろいろな障害を越える必要があります。技術的、経済的、社会的、その他あります。私が望んでいるのは、親指シフトを使いたい人が少数派であるというだけで過大な負担を強いられることがないようにしてほしいことなのです。この負担を減らすのには、一番その恩恵を受けている現行の親指シフトユーザーの力が必要なのだと考えています。
Uジローさんの考える親指シフト繁栄を阻む3大障害です。
http://ujiro.ameblo.jp/entry-ad46bb58c3cd368ae2a2940756dc69d6.html
1.キーボードが合わない 2.親指シフトを実現するソフトウェア環境が整っていない 3.ノートPCの普及
詳細は元の文章を見てください。ここで言われていることは基本的に当たっていると思います。ただし、一つ気がついたのは、こうした困難の多く(全部ではない)は、技術的なもので、ある意味では解決可能なものだということです。親指シフトという基本的考え方についての問題点は1.にあげられている「親指との同時打鍵に慣れない」位かなと思われます。これにしても、多くの人が親指シフトを使い、その良さを認めていることからすれば、まったく初めての人でも乗り越えられない壁ではありません。むしろ、親指シフトを使ったことのない人からすれば、これから先、この技術が使えなくなってしまうという心配の方が大きいのではないのでしょうか。
以上のような点は、親指人口を増やす上では致命的な障害になる上に、既存の親指ユーザーには解決のしようのない話である。
確かに、これらの問題は解決しなければならないものです。とはいえ、「致命的」というのはセールスマンの私からは言えないものです。また、ユーザーはこれらの問題を直接解決できないのは確かですが、親指シフトコミュニティーの一員として声を上げて力を作っていくことはできるのではないでしょうか。親指シフトがこれだけ少数派になっても使い続け語り続けるユーザーがいることの意味を私は重く考えます。
松浦晋也さんはMacOSXで親指シフトを使えることが分かったので専用キーボードを買いました。
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2005/03/post_1.html
しかし私は親指シフトに乗り換えなかった。その未来が不透明だったためだ。キーボードという基本的な入力デバイスを富士通一社に握られるのもイヤだったし、そもそもMacに接続するのも面倒だった。 が、私は親指シフトへの興味を持ち続けた。考える速度で書くことへの憧れがあったからだ。
これで分かるように、現行の親指シフトユーザーが、とにかく使える道を探し出して、使い続けること、そしてそのことを外に向けて発信していくことにより、親指シフトの技術は保たれているのです。
しおんさんも使い続けています。
http://tactics.jugem.jp/?eid=64
さらに、新しい親指シフトノートPCが、2004/12/13で発売されてますよ。もうそろそろ買い替えの時期かもしれないですね。
使い続けることの重要性が分かります。
***
hiyoko-maruさんの記事の中にトラックバックの使い方のことが書かれています。私のこれまでのブログの経験からすると、トラックバックをする時は相手の記事へのリンクを付けてもらった方が良いと思います。トラックバックをもらった方からすると、自分の記事がトラックバック元の記事の中でどのように使われているか気になるからです。ブログによっては、記事へのリンクがないトラックバックはお断りというところもあるようです。
ブログはまだ新しいメディアですから、使う方も経験の蓄積がまだありません。楽しくうまく使えるようになれば道具としての良さが光ってくると思います。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
はじめまして!親指シフトのユーザーではない私の記事を紹介して頂き、恐縮です。
もしかして誤解をされたかもしれませんが、私は自分ではやっていませんが、親指シフトという方式に優劣自体に対して否定的な見方をするものではまったくありません。自分でもまたそのうち、再挑戦したいと考えていますし・・・。
むしろ、こういう優れた日本語入力方式を朽ち果てるがままに放置(とまではいきませんが)している富士通さんの企業姿勢に対して、残念さを感じる次第ですね。
あと、これから親指シフトを習得しようとする人たちにとっては、親指シフトのベテランの方々が考える以上に、キーボードの問題は大きいのではないか、という気がします。おそらく、専用のキーボードを使えば難なく習得できるだろう「親指同時打鍵動作」が、普通のキーボードゆえにハードルの高いものになってしまい、そこで挫折されてる方も結構、いるのではないか、と・・・。
本当は、ここまで言うのなら、少なくとも自分でも専用キーボードを買って、習熟に対する感触を比較してみるべきなのですが、そんなこともしていない無責任な発言になってしまい、申し訳ないです。
今後もよろしくお願いしますね。
投稿: Uジロー | 2005/03/06 16:18
ぎっちょんさん、再びリンクをありがとうございました。
また、トラックバックのことについてもご意見を賜り、感謝いたします。わたしの疑問もその点でした。ただ、書き方がおかしかったので、別発言に致しました。このように、親指シフトを使っていても、人を不愉快にさせたり誤解させる文章を書く輩が存在するのです→自分だっ(涙)。
わたしの考え方は、親指シフトユーザーの中では極端かもしれません。「だから勧めない」のではなく、勧めたいのですが、わたしなりの勧め方をずっと模索中です。そのために、強硬な親指シフト推進派だった自分が、なぜこんな風に変ってしまったのか、考えるために書きました。これからも変るかもしれません。機会があるごとに、親指シフトについては書きたいと思っております。
投稿: negi | 2005/03/06 16:42
すみません(汗)。negiとhiyoko-maruは同一人物です。うーん、ブログのタイトル変えないといけないかもしれませんね。
投稿: negi(hiyoko-maru) | 2005/03/06 17:03
negiさん
あまり気にしないでください、というより、自分の書いた文章が怒っているように見えたのだったらまだまだ修行が足りないなということかと思っています。
親指シフトのユーザーは(より一般的には、自分の信じているものが良いと思っている人は)、往々にして、そのことを言い募る傾向があり、度を越せば押しつけになります。
これを抑えるのは、第三者からの冷静な目です。だからnegiさんのような意見はとても大事なものだと思っています。
これに懲りずにぜひ続けてお越し下さい。時々は親指シフトのことも考えてくださいね。
投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2005/03/06 17:35
Uジローさん、コメントありがとうございます。
Uジローさんのおっしゃられることは私は理解しているつもりです。私もやや言葉足らずだったかもしれず、申し訳ありません。
一般的に、物事は「こうすればうまくいく」と言う時はあまり信用しない方が良いようです。「こうだからうまくいかない」ということを聞くのはあまり気が進まないことかもしれないのですが、そこに真実があることも多いのです。ですから、Uジローさんのようなことを言っていただくのは大変ありがたいものなのです。
今後ともよろしくお願いします。親指シフトを試されるのでしたら是非是非、体験を書いてください(と最後はいつも宣伝になってしまう)。
投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2005/03/06 17:53
杉田さん、かえってご迷惑おかけしました。ありがとうございます。はい、これからも親指シフトを使い続けたいから考え続け、おりにふれて書きます。文字だけのコミュニケーションは難しい。と、ニフティで散々学んだはずなのに……身に付いてない(涙)。日々是修行。
投稿: negi(hiyoko-maru) | 2005/03/06 18:33
ぎっちょんさん、好意的に受け止めて頂いてありがとうございます。
親指にシフトキーを置く、という方式の利点は、TRONや新JISでもそのメリットを認めているくらいですから、是非、自分でも一度は体感してみたい世界です。(次回やるときは、たぶんNICOLAでなくて飛鳥に行ってしまうとは思いますがww)
どなたかが、これからはバイリンガルならぬバイフィンガルだ!と仰っている方がいましたが、本当に「配列なんて気軽に変えればいいじゃん!」ってなムードを広めていきたいですね!
投稿: Uジロー | 2005/03/06 22:42
negiさん
相手が見えないコミュニケーションは何でも難しいですね。これからも是非お寄り下さい。
Uジローさん
確かに配列なんて自分の好きなように変えれば良いんですよね。でも、親指シフトはハードルがありすぎる・・・。
投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2005/03/07 23:05