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2004/10/27

Re: iMacG5(@不二草紙 本日のおススメ)他2件

新しいiMac G5にWindows用のUSBキーボードをつないで親指シフト入力をしている人がいます。
http://fuji-san.txt-nifty.com/osusume/2004/10/imacg5.html

 おととい書いたように、私は親指シフターなので、富士通の小型親指シフト専用キーボードをつなぎました。マウスはワコムのタブレット兼用のものを左側に。私は右手に筆記用具、左手にマウスです。

この方は、親指シフトを練習し始めて2日目にはタッチタイプができました。
http://fuji-san.txt-nifty.com/osusume/2004/10/nicola.html

 私が初めて買ったワープロは富士通のオアシス(普通のJISキーボード)でした。しかし、1週間でローマ字入力という不思議な技の習得が不可能だと悟り、それを売っぱらって同型の親指シフトモデルを買ってしまいました。どうしても、日本語を一度頭の中でローマ字変換するという過程が許せなかったのです。さあそして、親指シフト入力はどうだったでしょう。うん!これだ!全然自然!ほぼ二日でブラインドタッチできるようになりました。

そして今、Windows用のキーボードをMacにつなげて親指シフト入力ができるようにしてくれた人たちに感謝しています。

私はMac使いですが、同じようにMacで親指シフトという方が結構いらっしゃるようで、ボランティアでいろいろなソフトを作ってくれています。今こうしてpismoで打てるのも、また、Windows用の富士通の親指シフト専用キーボードがMacで使えるのも、そういう方々のおかげです。感謝。感謝。

こうした親指シフトコミュニティーの力がある限り、親指シフトがなくなることはありません。

岡林秀明さんは、
城繁幸『内側から見た富士通 「成果主義」の崩壊』光文社
を読んで、OASYS関係の記述を引用し、またご自身の執筆環境についても述べておられます。
http://miruyomu.cocolog-nifty.com/blog/2004/10/post_5.html

筆者は富士通のワープロ・OASYSの発売以来の愛好者なので、富士通製品には愛着がある。 ワープロも何台買い換えたかわからないが、いまでも単行本のような長い文章を書くときはOASYS(70DP)のお世話になっている。

こと入力という点では独特の「親指シフトキーボード」が抜群の威力を発揮するからだ(もっとも互換性の問題はある。筆者もOASYSで打って、テキストデータに変換、やはり富士通のDESKPOWER上で、ワードに変換し、メールで依頼先へ送るという、めんどくさいことをしている)。

さすがは文章のプロだけあって、気合を入れて仕事をする時の道具選びは妥協を許さないものだと思います。その上で、ちょっと付け加えさせていただくと、ご存じかもしれませんが、パソコンにおいても親指シフトは使用可能ですし、ワードに親指シフトで入力することも可能です。ワープロ専用機は、確かに文章入力に特化した作業では抜群の生産性を発揮します。ただ、パソコンを使い、ワープロソフトもワードや一太郎を使っても親指シフト入力の部分は変えないという選択もあることもお知らせしたかったのです。既にご存じで、その様にしない理由がありましたら失礼ご容赦下さい。

親指シフトを使いたい人は、OSが何であろうが(Windows,Mac,Linux,..)、ハードが何であろうが(ワープロ専用機、デスクトップ、ノートブック、携帯電話、...)関係なく使いたいということに、日本語入力における親指シフトのしぶとさと健全さがあるのだと思います。文章のプロで親指シフトを使っている人にはぜひ魅力を語ってほしいと願っています。私が書くよりずっと説得的な文章ができるはずだと信じているからです。

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コメント

トラックバックありがとうございました。
ぎっちょんさんのような方がいらっしゃることを知り、本当にうれしく思いました。親指シフトは絶対に正しい!と私も思います。私も仕事柄、人(生徒)に勧めることが多いのですが、なかなか普及しません。日本人のほとんどが不自然なことを強いられているわけですが、なかなか正しいことが認知されなく無念です。やはり教育の中でやらなきゃだめでしょうかね。小学校でのコンピューター教育で親指シフト入力を導入するのが、一番健全だと思うのですが。その年齢でローマ字は不自然ですよ。もし、親指シフトがローマ字を凌駕したら、日本人のリテラシーは飛躍的に向上すると思います。おそらくローマ字入力によるロスやストレスは、日本全体で考えると、かなりの経済的損失になっていると思います!そのへん、ぜひ内閣府で試算してみてください(笑)。では、また、こちらにも訪問させていただきます。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2004/10/28 12:38

蘊恥庵庵主さん、早速のコメントありがとうございます。

教育の場は本当に重要ですね。具体的な行動としてどんなことをしたら良いのか見当がつかないところが問題なんですが・・・。

私のサイトの掲示板にも教育の場での日本語入力の問題が書いてありますので、よろしかったらお寄り下さい。

>そのへん、ぜひ内閣府で試算してみてください(笑)。

えっ、内閣府?ここはどこ?私は誰?(笑)

あんまり正確ではないですが、私の試算の一つでは、ローマ字入力は親指シフトに比べて2.1倍の手間がかかるということになっています。
http://homepage3.nifty.com/gicchon/sub18.htm

これを国民的レベルで考えて、しかも昔に比べてキーボードを使う人がずっと多く、使う時間もずっと多い、となれば、おそらくその損失はGDPの数%にも達するでしょう(いや冗談、それとも本当かな)。

中国語、朝鮮語、ベトナム語等でも親指シフトを使えば入力が楽になる可能性が高いので、全世界的な損失はとてつもなく大きいものになります(大言壮語)。

まあ、数字遊びについては、それはそれとして、とにかく実際に何かを動かさないといけないですね。

投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2004/10/29 00:25

ライターの岡林です。
トラックバックありがとうございました。

たいして意識して書いたわけではないので、ご指摘いただいたおかげで、いろいろと考えるきっかけになりました。

小生、ワープロを使用している歴史は古いんですが、ワープロやPCの機能、ワープロソフトの中身等については、まったく詳しくありません。
いろいろとご教示いただければ幸いです。

パソコンで親指を使わない理由は、
①ワードの日本語変換能力にイライラさせられること
②小生のOASYSにある「アウトラインプロセッサ」の機能がワードに見当たらないこと(これがないと長い文章が書けないので)
③OASYSの単語登録で膨大な単語(金融・通信の専門用語、歴史上の人物名、人名・地名、仏教用語等)を覚えさせているのですが、これをパソコンに移植できないこと

などによります。

②あたりはワードにもありそうな機能ですが、いまのところワープロ専用機で、それほど不便を感じていないので、真剣に探したり、親指のキーボードを購入するまでにはいたっておりません。

壊れたときのためにOASYSの代替機も購入したのですが、幸いなことに、いまのところ代替機を使う機会も訪れません。
つまり、まだ切実感がないんですね。
でも、いつかは壊れるときがくる。
そのときのために、準備は必要だと思います。
どうかよろしくお願いします。

投稿: 岡林 | 2004/10/29 02:38

岡林様、コメントありがとうございます。私のトラックバックが少しでも役に立ったとしたらうれしく思います。

岡林さんがあげられた3つの点について少し吟味してみます。

>ワードの日本語変換能力にイライラさせられること

については、問題はワープロソフトであるワードの問題というよりは、OSであるウィンドウズに付属している日本語入力用のMS-IMEの問題と思われます。

パソコンでは、ワープロソフトの下部構造(?)に日本語入力のブログラムがあり、その更に下にOSがあると模式的に理解して良いかと思います。それぞれの段階(ワープロソフト、日本語入力ソフト、OS)は他の段階とは独立になっているのが基本的な構造です。ですから、日本語入力ソフト(MS-IME、ATOK、Japanist等)とワープロソフト(ワード、オアシス、一太郎等)とは自由に組み合わせができるはずであることになっています。

ですから、いらいらの原因がMS-IMEだとすれば、他の日本語入力プログラムを使うことで問題が解決するかもしれません。

親指シフトとの関係でいうと、富士通製の日本語入力プログラムであるJapanistでは、親指シフトを実現するための機能が備わっています。

他の日本語入力プログラムで親指シフト入力をしようと思うと、親指ひゅんのような、いわゆるエミュレーションプログラムが必要になります。これはいくつかありますが、ほとんどはフリーウェアで無料で使えます。

>小生のOASYSにある「アウトラインプロセッサ」の機能がワードに見当たらないこと

については、ワードをはじめとして多くのワープロソフトには実装されています。私のOASYS30AFIIIでは、まだアウトラインモードはなかったので、専用機に実装されているのにはちょっと驚きました。

さて、ワードのアウトライン機能ですが、私が見るところ、文章を構造化するという目的とともに、文章の体裁(字下げや、使用フォント、文字の大きさ等)を整えるのにも、重点が置かれている気がします。私が想像するに、文章作成に重きが置かれているワープロ専用機では、文章の構造化の方が重要な機能になっているのではないかと思います。

どちらが良いかは使用する人のニーズによるものなので、一概には言えませんが、単純化してしまえば、内容が重要な場合は、文章の構造化を重視し、見栄えをよくするためにはワープロソフトの方が良いのではないかと思います。

岡林様のように、文章の内容の方が重要だと推測される場合は、ワープロソフトのアウトライン機能は少しうるさく思われるかもしれませんね。

>OASYSの単語登録で膨大な単語(金融・通信の専門用語、歴史上の人物名、人名・地名、仏教用語等)を覚えさせているのですが、これをパソコンに移植できないこと

については、私自身はにわかに答えられないのですが、日本語入力コンソーシアムの掲示板で聞いてみることにします。よろしかったら、そちらでフォローしてみてください。

投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2004/10/29 23:36

日本語入力コンソーシアムのユーザーフォーラム
http://nicola.sunicom.co.jp/info4.html
で質問したところ、

辞書をテキストデータに変換して、それをパソコンに取り入れるというやり方があるのではないかとのことでした。もう少し、追加情報を待ちたいと思います。場合によったら別の掲示板で聞いてみるかもしれません。

とりあえず。

投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2004/11/01 23:40

岡林さん

辞書データの移行に関する続報です。

OASYSユーザーフォーラム1
http://8259.teacup.com/auftakt/bbs
で質問したところ、コアラさんからの情報で以下の様な答がありました。

>機種にもよるのでしょうが、たとえばOASYSパーソナルシリーズで作成した辞書はパソコンといってもOASYS2002がインストールされたパソコンなら登録単語複写で使うことができます。

私のパソコンに入っているOASYS Ver.8(OASYS 2002より古いバージョン)のヘルプで調べたところ、確かに「登録単語複写」機能で、パソコンに移すことができる様です。

やり方は、
(1)OASYS専用機の辞書をフロッピィに作成する。
(2)このフロッピィをパソコンのOASYSの「登録単語複写」で、パソコンに複写する。
ということのようです。

岡林さんご使用の70DPは、辞書を3.5インチフロッピィに作成すれば良いようです。

いずれにせよ、パソコン側ではOASYSがインストールされていることが必要なようです。

ある程度の手間と投資は必要ですが、原理的には辞書の移行は可能ということです。

(訂正)
私が使っていたOASYS 30AFIIIでもアウトラインプロセッサの機能はありました。一度も使ったことがなかったので、間違って覚えていました。構造がきちんとした文章を書かなかった(書けなかった?)ので、使わなかったのかなと、やや複雑な気分です。

投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2004/11/04 22:58

岡林さん、杉田さん、こんにちは(^^)

ワープロ専用機愛好家の私に一言いわせてください。

親指シフトのノートパソコンでOASYS2002 Japanist2003を
現在使用している私から見て、やはりワープロ専用機
OASYSの文章作成、編集能力の高さはとうてい
否定できるものではありません。

事実、私自身もワープロ専用機OASYSを4台
所有しており、長文はワープロ専用機を使う機会
が多いです。理由はストレスがないからです。

親指シフトばかりに目を奪われがちですが、
ワープロ専用機OASYSの高い機能性について
あらためて認識する必要性があると私自身は思って
おります。

70DPですとビジネスワープロですね。
あのキーボードは秀逸ですよね。ホントとてもいい
キーボードだと思います。PCの危うい不安定さと
ワープロ専用機の確実な安定性を考えると仕事に
ビジネスワープロを使用される必然性が見えてくる
気がしませんか?

投稿: GAN☆ | 2004/11/07 17:21

GAN☆さん、コメントありがとうございます。前に、GAN☆さんのブログにコメントしたことを思い出しました。

ワープロ専用機は、確かに文書の作成、編集の機能で見ればとても良くできたもので、私が使ったOASYS 30AFIIIという古いものでも、「文章を作るためにはこんな機能が必要だな」というものは、ほとんどあったと思います。

ワープロの機能競争はある時以降「見栄えを良くする」ことに集中しました。つまり、文章作成の機能としては、やるだけのことはやり尽くしてしまったのではないかと思います。

「見栄えを良くする」ことにそれほど気をつかわなくて良いユーザー、すなわち、文章の内容で勝負できる文筆業等の方にとっては、ワープロ専用機は「プロの道具」として最適なものとなる訳です。

パソコンは、ある意味で「何でもしなければいけない」ことを前提として作られています。

あまり正確なたとえではないかもしれませんが、パソコンがスイスアーミーナイフだとすれば、ワープロ専用機は出刃包丁です。

文章作成のプロでない人は、スイスアーミーナイフでも良い、という考え方もあるかもしれません。私はそうは思いません。なぜなら、日本語を入力するという作業は、誰にとってもおそらく一番よく使われるものだからです。これが、私がパソコンでも親指シフトを使うことを宣伝している理由です。

でも、確かに、ワープロ専用機を使っていたころは文書を作ることが楽しかったような気がしますね。パソコンを使っていると、余計なことに気をつかわなくてはならないことが多くて、時々うんざりしますね。

投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2004/11/07 21:21

ライターの岡林です。

いろいろとご教示いただき、ありがとうございます。
小生の知らないこともたくさんあり、勉強になりました。

ただ、先回書かせていただいたコメントには少し言葉足らずの部分がありましたので、今回は本音でお話ししましょう。

CAN☆さんがおっしゃったように、問題のひとつは、どんなに手間とお金をかけても、PC上ではOASYSの操作性を実現できないことです。
これは「利」の価値の部分。

それとは別に「美」の価値の部分があります。
もっと、はっきりいうと、小生はPCがキライなんです。
キーボードもキライ。キータッチは気持ち悪い。筐体(きょうたい)もキライ。文字もキライ。画面もキライ。ましてワープロソフトなんか大キライ。
それでも使わざるを得ない悲しさがつきまといます。

できるだけPCを使いたくない小生にとって、親指シフトは次善の策にしかすぎません。
もっぱら使っている70DP以外に予備機を2台ほど持っています。

予備機には辞書も移植してありますので、もし70DPが使えなくなったら、予備機1号を、1号が使えなくなったら予備機2号を使うことになります。
そして、いよいよ予備機2号しかなくなったときに、PCの操作性をアップするような行動をとるでしょう。

好き嫌いの部分は「合理性」とは別の部分ですが、自分の使う「道具」の選択ぐらい好き嫌いでいいのでは、と考えます(このほか「善悪」の価値がありますが、さすがにキーボードが善悪に関係するとは思えません)。

で、アーミーナイフと出刃包丁のたとえ。
いまのPC(MACも含めて)に、アーミーナイフのような「美しさ」がありますかね(OASYSの出刃包丁は認めるとして)。


投稿: 岡林秀明 | 2004/11/29 21:01

岡林さん、コメントとトラックバックありがとうございます。

もう少し考えがまとまれば記事にしたいのですが、とりあえず・・・

>で、アーミーナイフと出刃包丁のたとえ。
いまのPC(MACも含めて)に、アーミーナイフのような「美しさ」がありますかね(OASYSの出刃包丁は認めるとして)。


鋭い指摘ですね。もう少しいいたとえが考えつけば良いのですが、そのためには文章修行が必要です。これはキーボードが何であれ、いや、手書きだろうと同じですね。

投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2004/12/02 22:47

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