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2004/10/02

Re: 親指シフトキーボード(@せわせわダイアリー)

ローマ字入力やカナ入力を試した方が、最近、親指シフトが欲しくなっています。

http://sewa.cocolog-nifty.com/sewasewa/2004/09/post_5.html

なんか最近文章を書く量が多くになったら急に親指シフトキーボードが欲しくなった。

親指シフトが楽らしいってことで練習してみたらこれがすっと配列が覚えられた。

自分はキーボード打つのは遅い方だけれど親指シフトだと考えていることをダイレクトに文字に出来るから凄く楽。

こうした感覚は親指シフトユーザーだったらすごくよく分かるのではないかと思います。あえて私が付け加えることもありません。

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最近、ちらほら親指シフトを試してみようかという人をインターネットで見るようになりました。また、これまでの入力方法の選択の推移を書いておられる方も結構います。昔、親指シフトを使っていたがローマ字入力に変えたり、再度、親指シフトに戻ったりいろいろです。

人はどのような時に、宗旨がえをするのでしょう。ユダヤ教からキリスト教に変わったパウロ、高度成長派からゼロ成長論者に変わった下村治、それぞれドラマがあります。

そんな難しい話でなくても、例えばパソコン用のOS(基本ソフト)について、あるものから別のものに変えるのにはどのような要素が働くのでしょうか。これを見るには、他でもない、OSのメーカーがどのようなキャンペーンをしているかを調べれば分かります。

マッキントッシュを作っているアップルはSwitchというキャンペーンをしています。ご想像の通り、これはウィンドウズからの乗り換えを勧めるものです。スイッチする理由が書かれていますが、面白いのはよくあるご質問トップ10で、そのトップは「Microsoft Officeは使えますか?」というものです。

Linuxのディストリビューターの一つ、TurbolinuxはTurbolinux 10 Desktopという、クライアント用OSでウィンドウズからの乗り換えを勧めています。その主な特徴の一つが、ウィンドウズファイル互換、特にMicrosoft Officeファイルとの互換性であり、互換性NO.1オフィスソフトとして、Star Suite 7搭載をうたっています。

また、一太郎forLinuxにより、ウィンドウズの一太郎ファイルがそのまま使えることも宣伝しています。

結局、ユーザーが求めている、あるいは乗り換えをした時に一番心配しているのは「Microsoft Officeや一太郎のファイルが読み書きできるか」ということなのかと思ってしまいます。

これはもちろん、無理のない話であり、仕事の成果物がMicrosoft Wordでできた文書ファイルと指定されていたり、共同で仕事をする時、共通で使うファイル形式がMicrosoft Excelだったりすることは、珍しいことではありません。こうした状況をどう見るかはいろいろな意見があると思いますが、いずれにせよ、お客の要求には答えざるを得ません。

親指シフトはどうでしょうか。親指シフトを使っている人に聞きますが、親指シフトを使うことによりソフトが使えなくなったり、ファイル形式が変わったりしたことがあるでしょうか。答はノーのはずです(あ、ローマ字入力専用のタイピング練習ソフトは別ですよ)。仕事の最終成果の外形からは、どんな入力方法を使ったかは判断できません(親指シフトは快適だから文章が長くなるので分かる、などというのも無しですよ)。「文書ファイルが違う!」とお客や同僚に怒られることを心配しないで、入力方法を選べる訳です。

何を言いたいかというと、「親指シフトにスイッチするのは簡単だ」ということなのです。ある仕事を仕上げるのに、どの方法をとれば一番楽にできるかという単純な損得勘定の話にすぎず、最終成果物の形式(内容ではなく)の不一致などを気にする必要はありません。

親指シフトに乗り換えることは、アプリケーションプログラムやファイル形式などの違いを意識しなければならないOSの乗り換えほどの決心はいりません。ましてやパウロのようにこれまでの信仰を捨て、心を新たにする必要もない話なのです。

補足1
ワープロ専用機の時代は、キーボードは会社毎に異なっていて付け替えることは基本的にできませんでした。できた文書のフロッピーディスクのファイル形式も会社毎に違っていました。つまり、キーボードの選択と最終成果物の形式は不可分でした。パソコンの時代になり、両者が分離可能になったことは大きな進歩です。親指シフトの有用性は、一般に考えられているような「ワープロ専用機の退場とともに減ってきている」(現実にシェアは減っているのは確かですが)のではなく、その逆なのです。

補足2
「単純な損得勘定」に関係する親指シフトへのスイッチの難しさについては改めて稿を起こす予定です。

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