Re: 2004-09-12 小さな達成(@The Shira Blog)
中国語の勉強を始めたShiraさんは、中国語を入力するために日本語を入力する親指シフトキーボードとは別のキーボードを使っています。
http://shira.txt-nifty.com/shira_blog/2004/09/20040912.html
助かったのはATOK+NICOLA(親指シフト)キーボードを日本語入力にそのまま使えること。中国語のためにこの快適な入力環境は捨てられないと思っていたから。
日本語だけでなく他の言葉を入力する必要がある場合はキーボードの選択はいよいよ難しくなります。
Shiraさんの場合、キーボードを二つ使うというやり方で乗り切った訳ですが、その他、どのような解決策が考えられるでしょうか。
(例1)日本語も中国語も入力には英語キーボードを使う。
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/9011/
を見ると、かなり多くの言語が英語101キーボードを使って入力できるようです。この場合の問題は、それぞれの言葉にあった使いやすい入力方法がとれるかということです。
(例2)日本語も中国語も入力には親指シフトキーボードを使う。
拙サイトの
http://homepage3.nifty.com/gicchon/sub149.htm
では、中国語に親指シフトを使う考え方が提案されています。ただし、私の知る限りでは実装例はありません。
(例1)は、どんな言語でも一つのキーボードですませられるという「合理的な」やり方のように見えます。ふんだんに世の中にある安価な英語用キーボードを使いさえすればいいのですから。でも、どうでしょうか。本当に使いやすいかどうか分からないやり方で続けることが本当にいいのでしょうか。
人間の知恵を大切にする社会は、働きやすい環境を用意することが必須です。なぜなら、人間こそが競争力の源泉だからです。そのことを理解せずに、ただ単に「安くてたくさんあるから」という理由だけで、大事な選択をしてしまっていいのでしょうか。
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コメント
こんにちは。
トラックバックは便利ですね。親指シフトキーボード伝道者として有名人ぎっちょんさんとこんな形で出会うとは...。
2001年の7月に親指シフトに転向しました。それまではJISカナを使っていました。ローマ字は親指の練習中に避難用に使いましたから、日本語入力三種制覇です。
ノートPCを使わないので、自宅・仕事場共にFMV-KB611です。キートップの位置決めがちょっと弱い(ぐらぐらする)他はまずまず優れたキーボードですね。
40歳を過ぎてキーボードの練習をしたのですが、3週間でだいたい打てるようになり、4ヶ月くらいでJISカナを追い越しました。今ではこの入力方法以外を使うことはとても考えられません。速さもさることながら、打鍵と文字とが同期する心地よさが特徴だと思います。
◆
英語の入力にはやはり英米配列が便利です。特に引用符・コロン・セミコロンが楽ですね。Happy Hacking Keyboard のゴムばねに切れ目を入れて(「かないまる」さんの方法)タッチを軽くしているのでとても気持ちが良いです。USJPというシェアウェアで英米配列打鍵を可能にしています。
投稿: Shira | 2004/10/01 22:03
Shiraさん、早速のコメントありがとうございます。
トラックバックの良いところは、相手のブログに対して自分が関心を持っているということを明示的に示し、相手のブログにもそれが現れるということかなと思っています。単に言いっぱなしではない、それなりの責任を持った発言ができるという、リアル世界の考え方に近いところがあるような気がします。
「伝道者」は少し照れくさいので「セールスマン」でお願いします。まあ、何となく「伝道者」というメタファーは自分には重い感じですね。使うのに相応しい方はもっといる気がします。
いろいろな入力方法ができる方、あるいは入力方法を変えた方は重要な情報源と思っています。親指シフトの普及という観点からは、冷静な比較ができる人の意見というのは貴重なので、よく見るようにしています。一つの入力方法を極めることも重要ですが、同じ土俵に立った比較をすることによりそれぞれの長所短所が分かることになり、勝ち負けではない、議論の深化が可能になります。それはすべての人にとって有用なものです。ぜひ、様々な見方を発表してください。お待ちしています。
投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2004/10/01 22:48
ぎっちょんさん、みなさん、こんにちは。
そうですね。セールスマンの極意は
「お客様によろこんでもらう」
ですし。
私は富士通のワープロ「オアシス」を使ったことがありません。親指シフトは純粋に便利さ・心地よさで選んだわけです。「オアシスの親指シフトは良かった」じゃなくで、「ためしに入力方法を変えてみたらことのほか楽だった」というところです。
キー入力方法を変えるには一朝一夕では済みません。それなりの金銭的・時間的投資が必要です。私の場合には一種の「遊び心」もありました。入力方法を変えるのなんざ、軽いもんよ、という勢いで。
他人に勧めるときには
「ま、けっこういいよ」
「転向の練習はそんなに大変じゃないよ」
と言うでしょう。まだだれも引きずり込んでいませんが...。
◆
仕事でまとまった量の文章を書くことが多いのですが、落ち着いた気持ちでタイプできるのが最大の利点だと思っています。ローマ字キーやJISキーではこれだけのんびりとは打てません。なんだかとても不自然な感じがしますからね...。
◆
設定は楽でした。プリインストールのWindows2000で「富士通FMV親指シフトPS/2キーボード」を選択できるので、「つなぐだけ」です。USB接続で他のキーボードをつなげるのも便利で、英語入力との両立も楽でした。私にとっては異なる言語は異なる環境でタイプした方が気分が乗るようです。
投稿: Shria | 2004/10/02 20:19
Shiraさん、コメントありがとうございます。
OASYSを経ないで親指シフトに来た人は本当に貴重です。どんな気持ちで変えようと思ったのか、変えるのにどんな難しいところがあったか、変えてどのように感じたか、とても興味があります。OASYSを買う時のように「所与のものとして(少なくとも親指シフトモデルがあるという意味では半分は)」考えるのではなく、積極的な選択をしたということの重みを感じます。
何だか、モルモットのような扱いをしているようで恐縮です。
Shiraさんのコメントの内容は、このブログの次の記事
http://thumb-shift.txt-nifty.com/contents/2004/10/re_.html
と微妙にオーバーラップします。また、「補足2」としてある部分を書くに当たっての重要なインプットとなります。どうもありがとうございました。
投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2004/10/03 11:13
ははは。モルモット、うれしいですね。
どちらかというと私はいいかげんな親指シフト使用者なのかもしれません。絶対に良いからといって人に勧めることもあまりしませんし。ただ、キーボード生産やデバイスドライバ提供がとだえると自分が使えなくなるから、少しは広まったほうがいいかな、という態度です。
ずっとJISカナを使ってきたのですが、ときどき
「親指はいいよ」
という話を聞いて気になっていました。キーボードやマウスといった入力環境を割と気にしていて、良さそうなことは試したかったのですね。
たとえばマウス。仕事場では左手、自宅では右手です。ボタンの入れ替え等はしませんが、全く違和感なくどちらの手でも使えます。作業が片腕に偏らないので肩こり防止にも良いようです。左手だと数値キーボードがじゃまになることもありませんし、筆記用具もすぐに手に取れます(私は右手筆記ですので)。
いろいろと調べていて、キーボードは富士通純正が中古品で出ていることがわかり、職場・自宅に1つずつ購入しました。1台5千円なので、もし親指シフトを断念しても気が楽だと思いました(かなり痛んだFMV-KB211)。
ハードウェアよりも影響が大きかったのが入力の練習方法です。神奈川県大和市の増田忠さんが編集したタイプ教本が非常に効率的で、これがあったから無事に移行できたと思っています。増田さんはローマ字やDVORAKのタイプ教本も出しています。
親指でいけそうだと思ったときに、思い切って新品のキーボードを購入しました。今度も仕事場・自宅に1台ずつです。かなりの出費でしたが、定評あるFMV-KB611は打鍵の感触がなかなか良く、長いつきあいができそうです。
特別なドライバを入れたりエミュレーションソフトを入れる必要もなく、つなげばすぐに使えるのに少々驚きました。かな漢字変換はATOK15です。
親指シフト入力は実に快適で、他の入力方法に変えようとは思いません。英語・中国語はUSB接続で別のキーボードを使って快適に入力しています。このPS/2とUSBとの両立が私にとっては教本と並んで実用化の鍵となりました。
指を気持ちよく使うと老化防止にもなるでしょうから、もっと多くの人が遊び心で親指シフトをためしてみればいいのに、と思うのですが、賛同者はいないですね...。
投稿: Shira | 2004/10/03 22:34
Shiraさん、ありがとうございます。
>どちらかというと私はいいかげんな親指シフト使用者なのかもしれません。絶対に良いからといって人に勧めることもあまりしませんし。ただ、キーボード生産やデバイスドライバ提供がとだえると自分が使えなくなるから、少しは広まったほうがいいかな、という態度です。
いやいや、これが自然体での考え方だと思います。
私がいやなのは、多数派が多数派であるということだけの理由で明示的でないにしろ、少数派に対して事実上の強制をしていることに気づかず、あまつさえ、正当化しようとする態度です。あ、少し言いすぎたかな。
ヒューマンインターフェースは優れて個人的なものです。一方、社会的には統一することの利益があります。この両者のバランスをどうとるかに知恵が働く余地があるのだと思っています。
「もっと多くの人が遊び心で親指シフトをためしてみればいいのに」というのは良いですね。そのためにはまずはみんなに知ってもらわなきゃいけないですね。嘘をつかないで楽しくおもっておらうというのも一つの技術ですね。まだまだ修行が足りないな。
投稿: 杉田伸樹(ぎっちょん) | 2004/10/06 00:21